2016年 12月 04日

北の無人駅




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無人駅はどこにでもある。
地方で暮らす住民が減れば、駅の利用者は減る。
雪の上に付いた足跡も少ない。
冷え込む晴れた朝晩。

広い大地に閑散とした北の駅舎。
雪の季節になった。
旅先の冬。


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待合室は列車を待つ部屋。
列車が出ればもぬけのからになる駅舎・・・
今はさみしいけれど賑やかな年代もあったと聞く。
大きな跨線橋もあるが渡る人は少ない。
どれも過ぎてきた時代。
必要最小限で無駄のない空間。

人がいなくても列車は止まる。
斜光がさしこむ広い駅舎。
それでも落ちつく、感じるものがあるから。
一目を気にせず寄れるところ。
街にはない場所。




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駅に置かれたノート。
誰が置いたのか、複数の思い出ペン。
さみしいからだろう。

カモシカのようなエゾシカも置いてある。
なにもできない人の気持ち。
残る手書の言葉。


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寒くても走る列車。
名曲にもある「冬の旅」を知る人は少ない。
どんな気持ちで旅をした。


北国の冬は早い。
ローカルな増毛の駅は消えても・・・
残る茶志内の駅。







# by hama-no-koya | 2016-12-04 06:07 | Trackback | Comments(0)
2016年 11月 27日

古い船・第一尾無丸




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古くなった大敷網漁の船。
新しい船ができたので使わなくなった。
先は廃船でなく九州の何処かで使うことになった。
漁の船ではなく何かの作業船になる。
建造30年ぐらいは経つ老朽船。
使われるものは古くても使った方がいい。
使わなければ廃棄物。
処分代も高い。


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船名は第一尾無丸。
尾無は漁村の名前から名付けた。
見るからに使い込んだ船。
仕事で使った船。
船も人も長年経てば染みがつく。
くたびれは感じない。



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古船だが長年お世話になった。
今になると名残惜しい。

この船で300kgの超大物マグロも獲った。
無用のエチゼンクラゲを大量に取った年もある。
思い出ではなく積み重ね。
船は変わっても漁は今後も続くから。
続けるための世代交代。


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港に住み着いたアヒル。
いつも船の周りで遊んでいる。
アヒルは古船が無くなることを知らない。
ここが居場所。
無くなれば気がつくだろう。


明日からさみしくなる。
船もアヒルも海辺暮らしのアイコン。








# by hama-no-koya | 2016-11-27 04:47 | Trackback(1) | Comments(0)
2016年 11月 21日

新しい船・第十八おなし丸




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定置網漁の新しい船が完成した。
これまで使ってきた船が老朽したから。

新しい船は祭りから始まる。
船の神様に安全と大漁を祈願する漁師。
宮司の祝詞に皆が頭をさげる。
船と人の信頼。




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船の祭りが終わると餅まきが始まる。
漁港に村人が集まる。

長年、新船の餅まきはなかった。
戦後から昭和の終わり頃まで、年に数回あった新船の餅まき。
あの頃は魚も多く漁師も多かった。
漁師が減り船も減った今。



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船は長門市の造船所で造られた。
大敷網漁の船は多くの設備が必要になる。
大敷網は仕掛けも大きく資材も頑丈で多くなるから。
それだけお金もかかる。

機械化は省力化で合理化にもつながる。
漁も力仕事から機械仕事。
変わらないものは漁師の気持ちだけ。
いつもの青い海と空。



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船名は第十八おなし丸。
おなしは尾無の地名から、十八は野球の背番号のようなもの。
FRPの船体で後ろ姿も美しい。

全長22m/幅5,5mで18トン・エンジンは569ワット。
NHV省エネプロペラやバウスラスターを装備。
乗組員は13人。



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お祝いに贈られた大漁旗。
目的は大漁のときに立てる目印の旗。
新船は漁村の元気。

明るい田舎の話題。












# by hama-no-koya | 2016-11-21 05:14 | Trackback | Comments(0)
2016年 11月 15日

祭りの夜




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秋祭りの夜に神楽が奉納される神社の舞殿。
地道な舞で派手さない。
昔から伝わる岩戸神楽の流派。
いつまでも変わらないもの。
祭りの行事。



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楽士は太鼓が一つだけ。
単調なリズムを延々と打奏でる鳴りもの。
強くもあり、時には優しくも打つ。
奏者も舞い手も長年の呼吸。
絶妙の掛け合い。
役者不足で演目が減る。

後を継ぐ人はいない。


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桟敷があっても観客はいない。
閑散とした舞台公演。
にも関わらず感情が移入する舞い手。
昔から変わらない里神楽。
客がいなくても舞う。
暮らしを感じる郷土の芸能。



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幕間は楽屋で控える。
大きな囲炉裏はあるが火を焚いていない。
寒くないからだろう。
たき火は無くても消えない神楽の火。
奉納は感謝と祈念。

舞うたびに里の夜がふける。
先より今を舞う。

拍手の無い終わり。









# by hama-no-koya | 2016-11-15 22:26 | Trackback | Comments(0)
2016年 11月 09日

秋の祭り




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漁村の氏神様である御山神社。
収穫が終ると秋の祭りがはじまる。
参道の左手は田んぼだが、右手は大きな草が生える。
昔は出店が並んだ場所。
祭りには国旗が揚がる地元の神社。
ここは田舎でも日本国。


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午後二時になると神社に人が集まる。
お祭りが始まるから。
いつもは人のいない神社の境内。
参集者の多くは老人。
着るものや髪の毛が若返る今は見た目にも若い。
昔から祭りには普段を着替える。
里暮らしの祭祀。



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神官の祝詞が始まると村人は頭を下げる。
古くから伝わる村人の祈り。
風に揺れる紅白の布。
祭りは神事だが里暮らしの希望。
幸せのかたち。




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神事が終ると餅まきが始まる。
場所は二カ所で年寄り子供枠と一般枠。
この日は舞殿の桟敷がシルバー・シートにかわる。
老人の多くは座り込んで餅を拾う。
餅をまく人は神社の関係者。
餅は皆に行き渡るよう均等にバラまかれる。
それでも拾う量の個人差はある。
餅まきはにぎわい。




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一般の餅まき場は競技的。
餅を多く拾うことが目的なので本気度がちがう。
日頃の仲間もこの場では敵。
どうやら男より女の方が熱中しやすい。
拾う身構えが本格的。



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餅まきが終ると来た道を温和に帰る人。
闘争心が満足感に変わる。

祭りが終わった。







# by hama-no-koya | 2016-11-09 05:14 | Trackback | Comments(0)