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浜の小屋

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2011年 10月 11日

海辺の棚田

海辺の傾斜地にある棚田も今は少なくなった。
昭和から平成に変わってから・・・

終戦後の田舎は、食糧生産の若者がそこそこ儲かる農林魚業を職としたが・・・
俺が30年前に故郷へUターンした頃をピークに・・・
棚田の稲作は徐々に減り始め・・・海でもヒラメやアワビも減り始めた。
反面、経済成長で自動車や家電製品などは増えてきたが・・・
田舎で生まれた若者は、もの豊かな街にあこがれ・・・そこに職や暮らしを求めた。
振り返ればその時代は・・・今の東南にあるアジア諸国のようでも?あった。

春先に田んぼを耕し・・・田植えをして・・・夏の暑さに草刈をして・・・秋に刈り取る。
海辺の棚田管理は、単位面積当たり仕事の量計算など・・、収益を考える稲作ではない。
昔からその地に伝わる暮らしで・・・食料や年貢米を地道に生産してきた。
その暮らしと景観が里山風景でローカル遺産となった。

近頃の田舎は集落営農や農業法人などが設立され農業のかたちも変わってきた。
だから田舎の農地が農地として耕され農業も里山も維持できるようだが・・・
しかし海辺の棚田は、耕作面積も少なく大型機械も入らないので営農的には問題外である。
だから個人で耕しているが・・・それにも近い将来に限界が来るだろう・・・・。

農地は食料生産の場として、俺が暮らす政府は見ているようだが・・・
数年前、ヨーロッパ・アルプスを旅したときに感じた・・・
山間の牧畜家では、ジャージー牛が十数頭しか居なかったがそれでも暮らしていけるようだった。
その家族語は、スイスなのにドイツ語?と理想の田舎暮らしで何も聞けなかった・・・
・・・この俺も突っ込みを入れる間がないほどで、景観と人が美しい自然な空間を形成していた。
アルプスを背にしたやや傾斜地の緑豊かで広くない牧場と牛舎と母屋が絵葉書風で・・・
両親とハイジが成人したのような可愛らしいお嬢さんが暮らしていた・・。

・・・海辺の棚田では「ヒノヒカリ」の刈り取りが始まった。
稲作だけど暮らしの風土を耕している・・・。

by hama-no-koya | 2011-10-11 18:47 | Comments(0)


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