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浜の小屋

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2012年 01月 13日

漁師の休日

昔から漁師には決まった休みがなかった。
地区の祭りが年数回ある。漁は休みだが漁師は祭り行事で朝から晩まで忙しい。
時化の日は休めるが予定休みが取れない。それに陸仕事をする。
個人的な冠婚葬祭や地域行事で休む。あとは病気か個人的都合で仕事を休んでいた。

俺が所属する山口県漁協宇田郷支店では、数年前に定期休漁日を組合員総会で決めた。
漁協青壮年部の発案で、定期休漁日は婚活や趣味の時間として有効に活用する。
毎月の第二土曜日は組合員の老若男女全員が漁を休む。
月休1日の過酷な仕事場なんて今時無いと思うが田舎で暮らすとそんな感じになる。
畜産界や温度管理が必要な施設農業界でも、仕事が出来る代わりが居ないと休めないと思う。
田舎仕事は自然相手と人の経験や感覚が必要で、勤務シフトは「晴耕雨休」が基本になる。

今日は漁師の定期休漁日イブ?である。
夜通し飲もうが朝帰りであろうが翌日帰りであろうが個人の勝手である。
それが安心して出来るようになったのは、携帯電話でいつも家族とつながっているから。
いちばんは、休漁日の設定で計画的にかつ突発的に休みがとれること。

明日は休みだが仲間の誘いもないし、外は寒いので「夫婦で自宅ディナー」にする。
今日の料理は冷凍庫に眠る長期無視された肉を使う。あるものメニューの日露風ジャガ芋煮込み。
酒は姉が年末の大掃除で発見した2004・ボージョレ・ヌーボーで、俺なら飲むと持って来た一本。
「バロン・クロード・アントワース」の2004常温保存がどんな味か試してごらんと・・・。
おもしろい!速成が売り物のワインを7年寝かせるとどんな味がするか?

少し演出した2人だけの自宅宴が始まる。
日露煮込みは、肉と皮付き小型ジャガイモや他の野菜たちの馴染めるアンサンブルだが・・
コントラバスやチェロが全体の構成を引っ張る奥深い味に仕上がっていた。
熟成ヌーボーは赤褐色で食卓ビジアルはマイナスだが、表現はフランスのドブロクだろう。
ヌーボーを7年寝かせると、30年も寝かせたような古味がする。

今夜の自宅ディナーにテーマをつけるなら・・
「熟成も限度があり、無性にピュアが恋しくなる夜」。

by hama-no-koya | 2012-01-13 17:39 | Comments(0)


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