漁村の入り口は二つある。
一つは表玄関で駅から海沿いに延びる旧国道。
もう一つは汽車の橋側から入り 手掘りトンネルを抜ける道。
その途中にトタン板のバス停がある。
過大評価で 海辺のワインディング・ロード?
トンネルを抜けるとそこは無印の漁村。
美味しい物が食べたい人 漁村でのんびりしたい人。
旅人の目的は様々。
漁村で毎日暮らしていても このトンネルには癒される。
夏場は涼しい海風が通り抜ける。
冬場は寒いけれど なぜか雰囲気だけは温かい。
そう思う村人達。
田舎で暮らせば不便かもしれない・・・
しかし不便を感じることのない日常が田舎にはある。
住み慣れた長年の場所だから。
今更他へ移れない つぶしのきかない風景と人生。
このトンネルが 街と村のイミグレーション。
そして漁村の勝手口になる。