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浜の小屋

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2013年 08月 22日

南日本海のカツオ



南日本海のカツオ_d0159062_4403241.jpg



日本海でもカツオは獲れる。
量は多くないが 5月頃から年の暮れまでぼつぼつと。
盆前に3キロ前後が50匹ぐらい獲れたが、ここにきて姿が消えた。
日本海のカツオは気まぐれだから・・・
巻き網漁や一本釣り漁は、カツオの魚群を追いかけて漁をするが・・・
大敷網漁は、カツオが来るのを待つだけだから。


今朝の漁はイカが少々とカンパチとサワラの子供で 良くなかった。
毎年この時期になると 暑さのせいか不漁が続く。
そんな中で獲れるのが カジキやカツオやコシナガマグロだが・・・
お盆が過ぎてから これらの魚も全く獲れない。 
群れて移動する魚だから 獲れない 獲れるが両極端のカツオ類。

大敷網は一年中同じ場所で、網に迷い込む魚を獲る漁法。
だから魚が回遊してこないかぎり 漁はない。
それでも毎日 大なり小なりの魚は獲れる。
そのうえ獲れる魚の種類も豊富。


昨年、旅先の枕崎・高知・気仙沼とカツオを食べた。
どれが一番は難しい 魚の個体差があり、獲れた場所と時期がちがうから。
写真の中から 自分が食べるカツオを選ぶと どの魚にする?
基本は味も値も良くなるが、丸くて 太くて 大きい魚。
感覚的には美形で色艶のある魚。


最初に食べたのが高知で・・・
いちばん最後に食べたのが、11月下旬の地元で獲れた 戻りカツオ。
「もどり」とは、春から初夏に北上して秋から初冬に南下するカツオの回遊から。
ブリも北上して南下するが、寒ブリの売言葉は一枚看板。
カツオは、「初鰹」と「戻り鰹」の二枚看板で二度楽しめる全国区の魚。

日本海の「もどりカツオ」は脂がのって丸々している。
ワサビ醤油単品の刺身も行けるが 
ネギ・生姜・ニンニクを降りかける ざっくりとした炙らないカツオの刺身が一押し。
ニンニクは土佐風で輪切りのスライス それにレモンをしぼりかける。
主役のカツオも美味しく、トッピングのキャステングが料理を彩る。
見た目ペルーのセヴィーチェに近いが純和風。

夏のカツオも食べるが 寒くなってのカツオは 丸々太り脂ものってくる。
美しいプロポーションから想像できる味。
魚にミスコンがあったら 名実ともに「戻りカツオ」がグランプリだろう?

明日カツオが食べたいと思っても 確実に食べれない。
カツオが獲れなかったら リクエストに応えることができないのが残念。
カツオの回遊は 気ままなので当てにならない魚。
南日本海のカツオはそんな魚。

戻りカツオには少し早いが・・・
自分で獲った魚を自分で料理して食べる漁師。
トレイサビリティもフィードマイレージも関係ありません。
いつ食べてもカツオは美味い。

by hama-no-koya | 2013-08-22 04:43 | Comments(0)


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