アマダイはきれいな魚。
昔は普通魚だったが今では高級魚の部類。
鮮度の良い大型魚になると市場では驚く高値だが、
小型魚は手頃な価格で店頭に並ぶ。
鮮度の落ちやすい魚なので昔は煮魚や焼き魚で食べていた。
近頃は品質管理も良くなりブランドアマダイもある。
アマダイは白身で淡白が持ち味。
特上品は鮮やかな色と艶で見分ける。
熱帯魚の色彩とはちがいアマダイの装いは和風な美しさ。
上品なパステル系で洗練された色彩。
海底の砂泥地に生息するアマダイ。
見たことはないが泥の中にも潜るらしい。
年配の地元人はアマダイをクズナとかドジョウとも呼ぶ。
魚には学名とローカルネームがある。
アマダイは述縄で釣る。
一度に何百もの餌を掛けた釣り針を海底に述べて釣る漁。
一本釣りでも釣れるが魚の数が釣れない。
他の魚と同様に絶対量も減った。
たまに自家消費が目的で、アマダイの一本釣りをするが本命は少なく、
多くは外道のレンコダイやイトヨリダイ。
レンコダイは底引き網漁で多く獲れるが一部に釣り魚も出回る。
タイ類は色や形が美しいがその中でもレンコダイは別格。
魚体は化粧をしたような暖色系の美しさ。
昔はお祝いの善に尾頭付きの焼き魚として需要も多かったが、
今は婚礼の宴も少なく洋食にも押される。
タイは昔から祝いの魚。
イトヨリダイもきれいな魚。
淡いパステル系の縞模様が美的である。
冬場は上質な脂が薄らのり、釣りたての刺身は特に美味しい。
アマダイは値が高くても、イトヨリはお手頃の価格。
味の基本は新鮮な魚を選ぶこと。
丸身を帯びた体なので身の歩留まりもいい。
なんとなくお買い得の魚。
美しい魚をより美しく箱に並べる漁師。
決めのポーズは頭を左に向ける。
箱詰めは魚の展示で美的要素が価格につながる。
芸術でなく感覚で並べる。
美しく見える魚は鮮度もいい。
見分けは体形と色艶。