金比羅様は讃岐の琴平にある。漁師の俺は、たまに「こんぴらさま」にお参りする。
昔は、漁村に「金毘羅講」があり、
漁師は水揚げからお金を積み立て金比羅様にお参りをしていた。
その道中で湯に入り旅酒を飲んで体をいやした。
暮らしと旅を重ねた昔のツーリズム。
今の漁師は思いつきで金比羅参り行く。
萩から讃岐まで半日で行ける夢のような時代。
龍馬の知らない近代日本。
昔から安心して旅が出来るニッポン。
映画で見たが、江戸時代にも女子が一人旅をしている。
昔からあるニッポンのツーリズム。
世界は広いが安心して旅が出来る国は少ない。
旅は庶民の文化だと思う。
土讃線の琴平駅の駅舎が見るからにおもしろい。
和洋折衷だが実にまとまっている建物。
駅舎自体が地域を巧みに表現。
誰が考えたのか、のぼり旗の装飾まで決まっている。
瀬戸内の芸術祭参加作品?
個人的には、秋田の田沢湖駅と同じくらい見る価値のある駅舎。
琴平駅の設計者は知らないが素晴らしい駅。
旅人にとって、駅は目的の入り口でもあり出口でもある。
歓迎と見送りをする琴平の駅舎。
桜の季節が終れば忙しくなる田舎。
漁も田んぼも本格稼働。
健康も仕事も神頼み。
地元に氏神様があって遠くにも神様がある。
遠くに神様が居るから仕事や旅が出来る。
金比羅参りも旅のかたち。