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2012年 01月 29日

インデアン・サマー・・・?

 「インデアン・サマー」の季語は夏・・・・?
それを小春日和と訳す人がいる。その季語は秋・・・
老後の穏やかな日々の暮らしと訳す。その季語は春と夏以外の季節・・・。
言葉は生き物、時代と共に進化する。

語源を北米インデアン説でなく、その昔インド洋を航海していたアジアン・インデアン説を支持する。
時化の日が続くと船の積荷を降ろすことができない・・・
そんな時化の日が続いていても、嘘のような穏やかな日が海にはある。
そんな天気の日に接岸し、船の積み荷を降ろした。

日本海に面している尾無港。冬場は北西の季節風が強く海は荒れている。
そんな厳しい季節に街場から4人のクルーが、陸上から車で来て我が家に停泊した。
彼らの目的は、満開のサクラを冬場に撮影するような面白い仕事である。

過疎の町で暮らす俺は、元気な人や町に遊びがてら視察の旅に出かける。
仕事旅やシリアス旅でも「旅人になりきる!」ことで結果を残す。
初対面の人や風景からものを訪ねる。お互いの時間や理解が必要になる。
 「アイス・ブレイク」の語源が何かを知らないが、挨拶から行き成り本番入りすることもある。
できたら・・・共に歩いて、飲んで、食って、話して、その地に泊まりたい。

一方的な講話は、要点がつかめるが点前論が多い。飲んで食っては本音論になる。
この季節で美味しい食物は?、聞くだけヤボ。泊まれば現物も味も調理も鮮度も分かる。
聞いて答えるのは議会で、現地に行けば体が自然に洞察する。

街からやってきた、女一人に男3人のクルーが過ごした漁村のひと時。
厳しい冬なのに、それは小春日和のようだった。
街から来た人も無理なく、真冬に花見の写真は撮れたと思う。
 「シー・ユー」 。

by hama-no-koya | 2012-01-29 18:08 | Comments(0)
2012年 01月 25日

雪ダルマ

天気予報は雪ダルマが並んでいるのに雪が降らない。
雪が降らない方が暮らしやすい・・・
今年は、漁村で雪ダルマは作れない気がする。

雪ダルマのことをスノーマンと言うが、雪男のことをビック・フットとも言う。
そんな未確認の大男が残したと思われる足跡が漁村にある。
それは海辺の断崖にあり、1mくらいの大きさで右足跡が一つ化石状になって残っている。
謎の足跡は、世間から無視されたのか今も解明されていない。
漁村では「伝説のビック・フット」として子供のころから代々聞かされた。
日本のスノーマンには昔から足は付いていないが・・・。

何年か前に「スノーマン」のアニメーション映画を観た。
雪ダルマの話は、言葉は無くても世界中の子供たちに伝わった。
相手に自分の気持ちを伝えることは、単純で台詞もいらないが難しい。
気持ちに迷いがあったら伝わらないような気もする。
いつか観た「スノーマン」の動画を、天気予報で思い出す。

田舎には眠る資源がいくつかある。
そいつをツーリズムで掘り起こそうとする人たちがいる。
俺もその一人だが、頼まれた街のコンサルタントも同様である。
目的はほぼ同じだが、掘り起こしを鍬でするか機械でするかの違いはある・・・。
田舎のツーリズムは器が狭く、儲かるのは開発段階でその後はボランチしだいになる。
舵取りを誤れば豪華な大型客船も傾く。

田舎は、昔からそこらの野山に咲く花で春を感じる。
それだけでも癒される人は多い。
なにげない里山の風景にも言葉はいらない。

by hama-no-koya | 2012-01-25 04:45 | Comments(0)
2012年 01月 21日

尾無港を出て日本海を北上すると海図上に、誰が名付けたか黒崎がある。
地元の漁師は昔から「通りが鼻」とよんでいるところなのに・・・。

陸地から海に突き出ている地形を岬というがその大小で呼び名が変わる。
大きい順に○○半島・○○岬・○○崎・○○鼻に、正式かどうか分からないがそうなっている。
いつの時代に誰が分類したのか素晴らしい決まりである。

尾無港から日本海を西に向かうと朝鮮半島があり、その先はユーラシアの大陸になる。
大きな大陸をかまわず西に進むとポルトガルのロカ岬にたどりつく。
「ONDE A TERRA SE ACABA E O MAR COMECA」。
岬に書いてある言葉が好きになった。「大地が終わり海が始まる」それは何を意味するのか?
はるか彼方の途方を、漁村に居ながらにして空想がはせる。

大きな大陸はボスポラスでアジアからヨーロッパになり、スエズからアフリカになる。
一方のアフリカ大陸を南下すると喜望峰にたどりつく。
岬に書いてある言葉が好きになった。
「Cape of Good Hope 」。
日本の地図帳には「喜望峰」と書いてある。それは何を意味するのか?
本来なら「希望岬」と訳したい。

大地の果てにある二つの岬に行ったことがない。
しかし俺の暮らす漁村には、ケープ・タウンへ行ったことのある漁師が数人いる。
南氷洋捕鯨の全盛期に鯨船に乗っていたから。

海や陸の乗り物に、機械が付いていない時代から・・・
最果ての地に大きな海が開ける。

by hama-no-koya | 2012-01-21 08:26 | Comments(0)
2012年 01月 19日

真冬の雨

真冬なのに一日中小雨が降っている。
ほんの一部を観て物事の判断はつかないが、今のところ今年は暖冬だろう。

冬の雨に濡れると雪より寒いと昔しからいう。今日は風がないのでそれほどでもない。
今は格安ヒート・テックの肌着に、漁師合羽やゴム手袋があるので体感が昔とちがう。
山口発祥の世界的な衣料品メーカーの価格破壊に感謝する。
YクロやSムラやホーム・センターの地方進出は、冬の屋外で働く人たちの強い味方だ。

小雨は降っていたが、海上は穏やかで網の点検やロープに付着したカキを落とした。
滅多に無い季節外れ冬の凪は、漁師にとって貴重な海仕事の一日になる。
いつもの大敷網漁は、ヨコワ(クロマグロの幼魚)と冬場には珍しくアジが少しいた。

ヨコワは横輪と書き、銀色の魚体に横輪模様がある。
海にも陸でも縦柄と横柄の縞模様が付いた生き物は案外多い。
シマウマやイシダイの柄は横柄で、イノシシの子供のウリ坊は縦縞柄である。
直立で歩行する人が基準になっているのか?。それは漁師の知るところではない。
ヨコワはクロマグロの子だけあって食べると単純に美味しい。

暖冬で迷うのは、軽トラックのタイヤを冬用にするかしないか?。
中途半端だが今のところ後輪だけスタットレス・タイヤにした。だが雪は降りそうにもない。
ここ数日は、天気図が春先のようであるから。
冬場は大陸生まれの低気圧が日本海上を西から東に移動し、冬型天気図になる。
今年は真冬でも春先のように台湾生まれの低気圧が太平洋上を西から東へ移動する。
異常気象とも思わないが、冬は冬らしい方が田舎の自然。
北海道では観測史上最高の降雪量だと聞く?

街場で暮らすと冬雨が降れば洋服が濡れる。無意識に人が傘をさす。
田舎で暮らすと雨の中で作業をする。人は収穫や水揚げの今や先を考える。
自然界で生きる動植物まで心配する田舎の暮らし。

by hama-no-koya | 2012-01-19 22:47 | Comments(0)
2012年 01月 15日

どんどん焼き

昔から15日は「どんどん焼きの日」と言って正月飾りを焼く日。
漁に出る前に各自が飾りを持ち寄り浜で燃やす。
焚き火に餅を入れて焼くが黒焦げになる。その餅を食べると風邪をひかない。
予防接種の反対側にある昔話が漁村に今も細く伝わる。
正月飾りは火や水や便所など暮らしの神様たちに供えたもの。だから御利益がある。
健康への身近な祈願は時代をえらばない。

どんどん焼きが終わってから漁に出る。
毎年この時期になるとヤリイカが産卵にやってくる。
イカの群れが大敷網に入るが今年は遅れているのか、今のところは数箱しか獲れない。
最盛期は2月頃なので先のことは分からないが、ヤリイカは冬枯れに貴重な水揚げになる。
そんな感じで、多い少ないはあるが毎年のように冬海になるとヤリイカがやってくる。
それを漁師はあたりまえのように待つ。

ヤリイカのオスは体長40~50cmあるが、メスは20~30cmと小型である。
胴体が槍のような形をしているからヤリイカと呼ぶが、地元では細いのでヤセイカとも呼ぶ。
オスは刺し身で食べるが、メスは胴体にタマゴが無数に入っているのでそのまま煮て食べる。
俺の地方ではメスのヤリイカを子持ちイカとも呼び季節の食として感じている。

世の中には魚を食べない人はいるが、イカを食べない人はいないような気がする。
魚嫌いの原因に生臭さがある。イカにはそれが無いからだと思う?
魚種別家庭魚消費量の1位は長年イカだったが、最近はマグロ類かサケにその座を譲ることになった。
原因はイカの資源が減ったので流通量も落ちたのでは・・?
俺も街で暮らしていた頃は、食卓の魚と言えばマグロ類かサケかイカだった。
マグロは切るだけ、サケは焼くだけ、イカもそんな感じで調理が簡単で身近さが受けている。
これらの魚は冷凍保存でストックされ、季節感が無く年中食卓にあがる。

ヤリイカの活刺し身はあっさり系で繊細な味がする。
子持ちイカの煮付けは、冬場にしか食べられない季節の味がする。
今年の冬はそれを獲るだけでまだ食っていない。

by hama-no-koya | 2012-01-15 16:27 | Comments(0)
2012年 01月 13日

漁師の休日

昔から漁師には決まった休みがなかった。
地区の祭りが年数回ある。漁は休みだが漁師は祭り行事で朝から晩まで忙しい。
時化の日は休めるが予定休みが取れない。それに陸仕事をする。
個人的な冠婚葬祭や地域行事で休む。あとは病気か個人的都合で仕事を休んでいた。

俺が所属する山口県漁協宇田郷支店では、数年前に定期休漁日を組合員総会で決めた。
漁協青壮年部の発案で、定期休漁日は婚活や趣味の時間として有効に活用する。
毎月の第二土曜日は組合員の老若男女全員が漁を休む。
月休1日の過酷な仕事場なんて今時無いと思うが田舎で暮らすとそんな感じになる。
畜産界や温度管理が必要な施設農業界でも、仕事が出来る代わりが居ないと休めないと思う。
田舎仕事は自然相手と人の経験や感覚が必要で、勤務シフトは「晴耕雨休」が基本になる。

今日は漁師の定期休漁日イブ?である。
夜通し飲もうが朝帰りであろうが翌日帰りであろうが個人の勝手である。
それが安心して出来るようになったのは、携帯電話でいつも家族とつながっているから。
いちばんは、休漁日の設定で計画的にかつ突発的に休みがとれること。

明日は休みだが仲間の誘いもないし、外は寒いので「夫婦で自宅ディナー」にする。
今日の料理は冷凍庫に眠る長期無視された肉を使う。あるものメニューの日露風ジャガ芋煮込み。
酒は姉が年末の大掃除で発見した2004・ボージョレ・ヌーボーで、俺なら飲むと持って来た一本。
「バロン・クロード・アントワース」の2004常温保存がどんな味か試してごらんと・・・。
おもしろい!速成が売り物のワインを7年寝かせるとどんな味がするか?

少し演出した2人だけの自宅宴が始まる。
日露煮込みは、肉と皮付き小型ジャガイモや他の野菜たちの馴染めるアンサンブルだが・・
コントラバスやチェロが全体の構成を引っ張る奥深い味に仕上がっていた。
熟成ヌーボーは赤褐色で食卓ビジアルはマイナスだが、表現はフランスのドブロクだろう。
ヌーボーを7年寝かせると、30年も寝かせたような古味がする。

今夜の自宅ディナーにテーマをつけるなら・・
「熟成も限度があり、無性にピュアが恋しくなる夜」。

by hama-no-koya | 2012-01-13 17:39 | Comments(0)
2012年 01月 11日

いつまで正月・・?

漁村の正月はいつまでか?
3日までと言う人もいるが・・、俺は11日までと思う。
それは11日に正月飾りを下ろすから。

その頃から日本海側にある漁村には本格的な冬がやってくる。
我が家の前は一面に海なので北西の季節風を遮るものが何もない。
冬嵐に海から飛んで来るのは風や雪だけではない、波の花泡の固まりもある。
でも今年はその強い風が今のところ来ていない。
暖冬のけざしありと思うが、それでも厳冬が来るなら来いと漁師はかまえる。

子供の頃は、冬場になると船は小さく漁具資材も弱いので大敷網を陸に上げていた。
冬は夏場のように魚が食べられないのでアジやサバの塩漬を保存食として大量に作っていた。
昼飯は暖かい麦混りのご飯にサバの塩漬焼きを乗せて漬物をおかずに食べる。
今思えば、居酒屋のメニューか酒飲み親父のお腹入れになりそうな・・
それが漁村の日常昼食なので節約も質素も感じない。

冷蔵庫も車も大型食料品店も無かったので多くの食料をあたりまえのように自給保存した。
大時化が3日続ても電気やガスが切れても食べることには困らない。
野菜も冬場に備えてダイコンやハクサイを大量に漬けていた。
漁師でありながらどこの家でも野菜を植えていた。主食の米も作るから保有してある。
風呂も煮炊きも暖房も薪を燃やしていた。

今は町役場の保健師さんが塩分は控えめと指導する時代になった。
住民の健康のためにと言うが・・・予防医学で町の膨大な医療費負担の削減が目的らしい?
その効果があったのか医療過疎の田舎住民も長生きができるようになった。
集落に生まれてくる人は何年もいない。亡くなる人は毎年いる。

妻が朝飯代わりの「正月餅入りおしるこ」ができたと呼びに来た。
1月11日の朝は昔からそれを食べる日。
浜に出たが海が荒れているので出漁をしばらく見合わせた。

by hama-no-koya | 2012-01-11 05:00 | Comments(0)
2012年 01月 06日

マグロ

大間のマグロが一匹5649万円で売れたことが浜で話題になった。
漁師なら誰でも気になる話である。

他人事とは言え同業者として俺たちの漁師話はさまざまで・・・
高値は東京の築地市場の初競りだからご祝儀相場だよ・・・それにしても破格だ。
あのテレビに出てくる大間の漁師が釣ったのだろうが値を聞いてさぞかし驚いただろう。
一年の水揚げが平均1000万円なら5年分を一日で儲けた。
大間の飲み屋さんはさぞかし忙しかっただろう。
漁師話なのか・・、食ってみたいと言う人はいなかった。

俺たちの大敷網にもたまにマグロは入るが今は10キロ前後の小型が多い。
今年は年明けから順調で一日に20匹くらいが2日続いた。
地元萩市場で価格が決まるが小型なので年間相場とあまり変わらない。
俺たちの漁には、一攫千金の初夢実話はまず無い。
地道にコツコツとだから・・・でも大外れもない。

年明けから遠くで景気のいい話だが、漁師という仕事があることを多くの人が知っただろう。
「こいつは春から縁起がいいや!!」は年明け話として昔からある。
どんな時代にも明るい話題や希望は必要である。
ちなみに、海の生物でいちばん値段の高いものは生け捕りのシャチかシーラカンスだろう・・・
相場は、シャチが一億円でシーラカンス3億円くらいと言われる。

俺が子供の頃は、元旦は登校日で講堂に集まり校長や来賓が長々と話をしていた。
そんな年賀話の内容は「一年の計は元旦にあり」で子供の夢話ではなかった。
式の終わりは皆で「年の初めのためしとて~、終わりなき世のめでたさを・・」と合唱していた。
帰りに紅白の饅頭が子供たちに配られた。そんな過ぎた時代もあった。

仕事始めの話が、5649万円のマグロの話で今年が明けた。
マグロの意味するものは希望のたとえで、バブル期にもそんな価格はなかった。
落札したした寿司屋さんに「いいね!」を贈る。

by hama-no-koya | 2012-01-06 17:21 | Comments(0)
2012年 01月 03日

漁師の正月

暮れは27日から30日まで午前1時に寝て4時半に起きて漁をしていた。
消防団の年末夜警やその他色いろ雑用をしていたから。
田舎で長年暮らすと役目や行事が回ってくる。

31日は神社の大掃除が終わると、始めて我が家の正月の準備をする。
別に大仕事は無いが、自給の魚を釣りに行くこと正月の輪飾りを20個くらい作ることくらい。
お昼過ぎまで釣り漁をしてノルマのアマダイ2匹とレンコダイなど20匹くらい自家用の正月魚が釣れた。
大晦日は、長年連れそう妻と2人だけのいつもと変わらない夕食で8時過ぎには寝ていた。
子供の頃は、家族中で国営放送局の歌番組を本気で深夜まで観ていたが・・・。
今はなんとわびしい暮らしのようだが当人はこれで満足している。
できたら、チィロチョロ燃える囲炉裏を挟んで煮干を肴にホロ酔い酒でお互いを感じたいが・・・。

今年は、神社の総代当夜から外れたので久々に我が家で迎える元旦になった。
朝起きると男が炊事をして雑煮とお神酒を家の神棚に供える。それから家族の朝食が始まる。
昔は、そこで家族でありながら上座の親父に他人のような新年のあいさつをした。

集落の元日は、10時より漁師が神社に集まり今年一年の安全と大漁祈願をして大酒を飲む。
2日から初めて自分の正月になるが、今年はなにもしないで昼間も夜もただ寝ていた。
少しばかりの酒と肴があって眠くなったら横になる。これほど幸せなことは無い。
それも日頃の暮らしに問題がないからできること。

今年がどんな年になるか分からないが、特別に何をしょうとかも思わない。
田舎は問題に直面しないと動かないが、防災を除けばそれでもいいと思う。
財政や人に備えや蓄えの余力がないから。自分の今を大切に生きることでいっぱいだから。
それでも守りの想定はしなくてはならない。

今年も力まず暮らそうと思う。
迷いは、買い替えをスマート・フォンかキーボードのどちらにするかくらい。

by hama-no-koya | 2012-01-03 11:33 | Comments(0)