浜の小屋

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2012年 09月 30日

B級食材・シュモクザメ

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強烈な画像だが、これがシュモクザメ。 地元名はカセブカ。
こいつは1.5mくらいの子供ザメ。 大きくなると3m近くになり船上で暴れる。
魚を追うので、漁には歓迎されないが昔から立派?な食材。

サメは首骨に包丁を入れ血抜し、内臓を取り出してから市場に出荷する。
内臓や血液が体内にあると鮮度が下がりやすいから。
死んだサメは、日が経つにつれアンモニアに似た臭い?が身から発生する。
市場の価格は、あまり期待できない・・・。 大衆魚でないから。

こいつの名は、和名:撞木(しゅもく)サメ。 洋名:ハンマーヘッド・シャーク。
撞木は鉦をたたく仏具。 ハンマーは「つち」。 和洋共通した見た目の魚名がついている。
頭の形がどうしてTの字になったか不思議だ。 目の付いている場所も。
サメの仲間でも超個性的な面子。 鋭い歯も付いている。
人を襲うかどうか分からないが、噛まれれば間違いなく大怪我をする。

漁村ではサメの味を知る人が多い。 大きくて一匹切ると身をそこらに分けあうから。
生で食べる地方も一部あるが、通常は湯引き(熱湯で適度にゆでる)で食べる。
酢味噌をかけて食べても、柚子醤油でもいける。
「道の駅」でたまに売っているが予想外の好評と聞く。 買う人の多くは年配の人らしい?
鮮度がいいと珍味というより、意外で癖の無いサメ味がする。

フカヒレは高級食材だが、俺の地方では製造する人がいない。
昔からヒレを食べないから。 日持ちするから海から遠い人たちが珍味で食べた?。
サメは肝臓やヒレまでお金になるらしいが、俺の地方には全くその関心がない。
漁師・仲買人・加工屋・販売屋・・・。それぞれの持ち屋があるから。

食べた人だけが知るシュモクザメの味。
サメも過去の食糧難には、貴重な蛋白源だったらしい?。

by hama-no-koya | 2012-09-30 04:33 | Comments(2)
2012年 09月 28日

B級食材・・・?

食材の魚部門には、A級とB級がある。
味覚で分けるのではなく、市場価格や当地の人気で分ける。
地域性と俺の独断で勝手にA・B決めた。


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箱の中、魚の名前が全部分かる人は10人中、2人だと思う?。
全部食べたことのある人は10人中、1人だと思う?。
このブログを見た人の中で・・・。
漁村の漁師は、全ての魚の名前が分かる。 全て食べたことのある魚だから。
みんなどれも馴染みの食材で、日頃食べる魚。

市場に出荷する魚は、通常はスチロール箱に何匹か詰め込み出荷する。
扱いの利便と衛生管理、価格を左右するビジアルから。
1箱10匹入りの魚が11匹獲れると、10匹は箱入り出荷するが残りの一匹はどうする?。
A級の魚は、市場価値が高いので1匹や半箱でも出荷する。
漁協の合併前は、地元漁協でセリ市場があった。 出荷の単位は1匹でも山でもよかった。
今は、地元に市場は無く箱に詰めトラックで萩市場に出荷する。 

旅仲間が集まった。 話題と地域資源の付加価値として、マイナー魚を複数準備した。
市場経済より食重視で。 魚の鮮度を保つために船で血抜きや内臓抜きをした。
しかもフード・マイレージは、0マイル。 収穫時間は、12時間以内。
俺の役目は、プロデューサー。生産者。調理人。MC・・・。

アカエイのヒレ部分。 クロムツ。 カワハギ。 ウマズラハギ。 ヒラソーダガツオ(地名)。
カライサキ(地名)。 トビウオの今年生まれた子供。 役者?が夕宴に並ぶ。

身近でお馴染みの自宅夕食の魚。 漁村では・・・。
全ての魚が、生でも煮ても焼いても食べられる。 食感は、「 千さ万べつ 」。
美味しいの比較評価基準がない?。 カテゴリーやキャラクターがちがいすぎるから。
それでも、魚の獲れた「場所」と「漁法」と「時間」と「扱い」は同じ条件。

海の魚は食材として種類が多すぎる。でも困らない。 昔から生・煮・焼の食文化。
大敷網で、今朝獲れた魚は・・・
コシナガマグロ。ハガツオ。サワラ。ハマチ。ウマズラハギ。カワハギ。ウスバハギ。
アカエイ。ヤガラ。アジ。サバ。ソーダカツオ。アオリイカ。ケンサキイカ。サワラ。
カンパチ。ヒラマサ。カマス。イシダイ。・・・。

いちばん量が多かったのは、メジャーなアジ。
小売店や魚の料理屋に並ぶ魚は、魚類のほんの一部です。

by hama-no-koya | 2012-09-28 22:45 | Comments(0)
2012年 09月 26日

63年前の尾無・・・?

午前3時起床。
F・Bで誕生日であることを知る。
63年前に生まれた家でパソコンを打つ今。

時代は過ぎても・・・変わらない何かを感じる不思議な朝。
ターニングポイントがない人生。

変わらない漁村にかかる虹の橋。 希望。
田舎で暮らす。 



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by hama-no-koya | 2012-09-26 03:19 | Comments(0)
2012年 09月 24日

海辺のレモン

数年前、レモンの木を3本植えた。
レモンは、皮ごと食材にすることが多い果物だから。 
海辺のレモンは順調に育った。 今では自家で食べきれないほど獲れる。
農薬を使わない、有機物の肥料をたまに入れるだけの栽培。
必要なとき、必要なだけを食べる趣味のレモン畑。

レモンは5月頃に花が咲き、黄色くなるのは10月頃になる。
その頃からが国産レモンの収穫期だろう。 稀に早獲りの緑レモンもある。
我が家のレモンは、花が咲いても前年の果実が木にかまわずぶら下がっている。
前年の果実をそのままにしている。 だから一年中食べることができる。
意味があってやっているわけではない。 放任しているだけのこと。
レモンは、落ちる時期が来れば自分で勝手に落ちる。
それが自然。 収穫は食べ頃を視て人が強制的にするもの。

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気になるのは、年越しレモンの味。
果実の水分と酸味が減り、パサパサした感じになる。
上等のレモン果汁としては使えないが、気にせず使っている。

多くの果実やミカンは熟すと糖度を増すが、レモンは糖度が変わらないだろう?。
年越しレモンを食べると、レモンは酸っぱさと香りが個性だと感じる。
年を越すと酸味と香りが薄らぐ。 それでもミカンでなく黄色いレモンの味がする。
果実には適食期がある?食べ頃。 スイカはそれが短期で分かりやすい。

意味不明だが、天然と自然の違いがわかるレモンの味?。
結果が、そうなっただけのこと。
夏みかんも、冬を越して収穫するが冷害で実が凍結したら終わり。

我が家に、以前10アールの夏ミカン畑があった。
漁の片手間に手入れをしていた。 零細ながら出荷も順調にしていた。
木は枯れミカン畑は山になった。 儲からないから。

by hama-no-koya | 2012-09-24 13:26 | Comments(0)
2012年 09月 22日

海から見た汽車の橋。

ヒラメ釣りに出たが、ヒラメは一匹も釣れなかった・・・。
お昼前に漁をあきらめる。

港の手前に汽車の橋がある。 いつもは気にもしないでスルーしている。
魚が釣れないせいか、なぜか橋が気になる。 
日頃見えないものが見える。 気持ちにゆとりの帰り道。

いつもそばにある、とても優しくて美しい橋。 
汽車の橋は、80歳に近いおばあちゃん。 年の差を感じない漁師の恋人。
人生で、いちばん長い関係かも。


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古くから風景を人に置き換える。
その姿が似ているか、情景が似ているからだろう。
外輪山の峠から阿蘇の山並みを見ると、誰もが観音様の寝姿に見える場所がある。
その姿は、山なのに美しくてとても優しい。 
縦長の尖った風景は気が締まり、横に長い風景は気持ちがやすらぐ。
想いが突然飛んだ。 これまで見てきた旅の風景感。

汽車の橋が、気持ちの恋人に想える人もいる。
秋だからこそ感じる旅のかたち。

by hama-no-koya | 2012-09-22 13:19 | Comments(0)
2012年 09月 20日

サンマ・・・?

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サンマなら嬉しいが、これはサワラです。
サワラでも大きくなれば嬉しいが、これは40cm~50cmでサワラの子供。
サワラは成長すると1m~1.5mくらいになる。
できることなら、魚が大きくなってタマゴを産んだ後に漁師は獲りたいが・・・。
そうすれば収益も上がるし、サワラの資源も減らないから。

牛や豚の生産は出荷をコントロールできる。 人が飼って生産管理をするから。
天然の魚は、大海に生息するので出荷調整や管理が難しい。
それでも一部の魚種で資源の管理調整が実施される。 それを「資源管理型漁業」と言う。

管理内容は、漁業規制と種苗を生産して海に放流する二つのかたち。
産卵期や生育期の休業や操業時間の短縮。保護区域や操業禁止場所の設定などがある。
漁具の規制は、小魚を取らないように網目を大きくするなど・・・。
魚や貝の捕獲サイズの設定。何センチ以下は獲らない。 獲れたら放流する。 
これらの規制や規則は、それぞれの県よって定められる。

稚魚の生産と放流は、マダイ・カサゴ・フグ・アマダイ・アワビなどが行われる。
その小魚が自然の海で育ち大きくなってから漁師が獲る。 これを「栽培漁業」と言っている。
網の中で育て出荷する養殖とは違う。
三方を海に囲まれた山口県は、種苗(魚・アワビ稚魚)の生産施設が三つある。

クロマグロの資源が話題になるが、魚全体の資源が減ってきた。
原因は効率的な漁具の開発で、人間が魚を多く獲るようになったから。
それに海洋環境の変化も影響している?

漁師が減ってきた。 漁業が儲からなくなったから。
漁具や燃料の高騰。 漁業者の高齢化。 
景気の低迷のよる魚価の下落など・・・。

これは、漁師の愚痴や泣き言かも知れないが・・・
現実でもある。

by hama-no-koya | 2012-09-20 03:43 | Comments(0)
2012年 09月 18日

嵐はこなかった。

期待はずれの台風。
風は多少吹いたが、大波は立たなかった。
暴風圏外だったから。

夏の終わりから秋にかけて、海水温がいちばん高くなる。
そのことは、定置網漁にとって悪い条件。
台風がやってくると大波が立ち海水が混ざる。 冷却水の大雨も降る。
嵐がやって来る度に海水温が下がり、だんだんと秋の海になる。
本格的な秋の海になれば、漁が期待できる。

今朝の漁は、あまりおもしろくなかった。
サワラの子供とブリの子供がそこそこいたが、小さいので価格は安い。
魚の数は多いが、反面水揚げ額は少ない。
そんな日もある。 漁だから。


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                                          2012/9/18 14:00 尾無港の風景
台風の影響で潮位が異常に高い。
変わりはそのくらいで、被害が無かったことがなにより。
たまには海が荒れて、適当に雨が降る。 これが漁にとっては理想の天気。
明日は、大漁の予感がする。

台風一過でもないが暑さは遠のいた。
どんよりしても今日から秋。 そんな気がする漁村のお天気。

by hama-no-koya | 2012-09-18 14:22 | Comments(0)
2012年 09月 16日

嵐の前の静けさ?

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 2012/9/16   16:00 尾無港。
大型の台風がやってくるので漁船をつないだ。


お昼前、福岡から来た3人の女子旅を笑顔で見送る。
一回来たことのある、帰って来た旅女子。
旅の目的は、「 夏恋の・・・清算 」。 勝手に海辺の秋物語を想像した。
秋風が吹くには少し早いが傷心な旅。 
・・・海辺の小屋。 女子仲間で過ごした夏の終わり。

何があったか知らないが、砂浜に忘れてきたビーチ・サンダル。 
過ぎてきた夏の恋。 そばに優しい言葉がない初秋。

・・・してみたい、人生最後の初恋を。

by hama-no-koya | 2012-09-16 16:12 | Comments(2)
2012年 09月 14日

ナンバンギセル

「浜の小屋」の似非女将は、毎日数キロ歩く。
ウォーキングやトレッキングが健康を兼ねた趣味だから。
旅に出ても早起きして宿の周辺を歩く。 歩くパンツとシューズが旅の友。
仕事で早起きをしている漁師は、旅に出た時くらいは目がさめても朝寝がしたい。
何もない田舎道、人も歩けば花にあたる。

漁から帰って来た俺を捕まえて、「珍しい花を発見した!!」見に行こうと誘う妻。
渋々付いて行くことにした。 行かないと彼女の御機嫌が悪くなるから。
花は、神社近くの道端に咲いていていた。

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珍しいと言えばそうかも?
花は「 ナンバンギセル 」で、葉っぱがススキだから。
ススキの根に寄生して花を咲かせる植物。 その姿を昔から「 忍ぶ恋 」に重ねる。
そ知らぬ美しさ。 人想えば色香が映える花。 ・・・妖艶?そんな恋もある。

田舎で暮らすと色いろなものが見えてくる。 
世界で一番ものが見える人は、ソローで「 森の生活 」だろう。
国内では、赤瀬川源平の「 無目的 」。
現代女子では、梅佳代の「 Umep 」。
・・・どれもお気に入りの本。

パソコンやデジカメが身軽になってから、誰もがその世界に入れる。
カメラ女子。 モノクローム「 現像 」を知る人何%?
簡単に絵と言葉が投稿できる時代。 楽しさと少しの怖さを知る。
フィルムカメラは箪笥の中。 パソコンが無いと妙にさみしい田舎暮らし。

昔は、電車の無賃乗車をキセルと言った。 
本物のキセルはパイプだが、入り口と出口の形が重要になる。
筒抜ける個人の情報管理にどこか似ている。

それにしても「 思い草 」の花は美しい。

by hama-no-koya | 2012-09-14 04:00 | Comments(1)
2012年 09月 13日

ペルーの刺し身・・・?

漁村に、ペルーの仲間がやってきた。
JICAを通じて。 目的は、「観光開発研修」と友達交流。
何年も前から、各国の研修員を受け入れているから場慣をしている漁村。
今回は、ペルー2名・ボリビア1名の陽気なラテン男。

お互いの楽しみは、夜の「 華麗なる漁村の夕食? 」(ホスト・パーティー) 。
事前の打ち合わせで、「ペルー風の刺し身」を造りたい・・ 食材を準備できますか?。
それは、楽しみだ!!何でも言ってくれ。

魚は、朝獲った日本海の青魚系「カンパチ」と、白魚系「スズキ」の2匹を厳選した。
赤タマネギ・その他野菜・・・。その他スパイス、決め手はハバネロ!。
レモンは、「こだわりがあるから持参する」と言ってきた。

我が家のミニ厨房で、陽気なラテン男が「ペルー風刺し身」を造りだした。
待つこと2時間。 海を越えて待望のメイン料理が出来上がった。 (料理名は忘れた)
レストランの料理でなく、趣味のホーム・パーティ料理だと・・。
俺は、彼の意思を尊重して、調理から盛り付けまで何も手伝わなかった。

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問題は味? 見た目からあまり期待をしない。
食べると、なぜか日本の料理に近いと感じる!!。 遠距離だけど、対岸の国だから?。
基本的にぶつ切りの刺し身を、レモン汁(酢)に漬けて魚を〆るから?。 それとも同食文化?
表現は、シメサバのペルー版のような・・あっさり系のラテン料理。
・・・何も難しく考えることはない。 漁村の夕食だから。

料理全体にかけるソースを、魚のアラ出し汁をベースにしている。 流石!!
レモンを30個くらい持ち込んだが、使えるのは15個ぐらいで残りのレモンは捨てた。
絞り汁も直ぐに冷蔵庫で冷やすこだわり。
俺に気を使ってか?、スパイスのブレンドも少なめのハバネロから激辛まで。
オイルを一滴も使わないところが、日本海の魚になじむ。

生魚を醤油で食べる漁村文化に、どことなく似ているペルーの魚料理。
想像をはるかに超えて・・・兎に角、普通に美味しかった。
会話はトリプルだが、ラテン系だから陽気な仲間言葉と雰囲気で伝わる。
彼らが言った。 「日本の漁村に居ることだけでも嬉しい!」と。 
昼間の研修・・・彼らの洞察能力。 シリアスとコミカルの使い分けが素晴らしい。
今宵のタイトルは、「 オーバー・ザ・デスタント・サシミ?」。

俺は、ゲバラの「モターサイクル・ダイアリー」の旅を思い出す。
妻は、マチュピチュとチチカカ湖の旅に出たいと話す。
美味しいものは、人々を楽しくする。 それを旅人が教えてくれた。

by hama-no-koya | 2012-09-13 04:47 | Comments(0)