浜の小屋

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2013年 05月 29日

手掘りのトンネル




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漁村の入り口は二つある。
一つは表玄関で駅から海沿いに延びる旧国道。
もう一つは汽車の橋側から入り 手掘りトンネルを抜ける道。
その途中にトタン板のバス停がある。
過大評価で 海辺のワインディング・ロード?


トンネルを抜けるとそこは無印の漁村。
美味しい物が食べたい人 漁村でのんびりしたい人。
旅人の目的は様々。

漁村で毎日暮らしていても このトンネルには癒される。
夏場は涼しい海風が通り抜ける。
冬場は寒いけれど なぜか雰囲気だけは温かい。
そう思う村人達。

田舎で暮らせば不便かもしれない・・・
しかし不便を感じることのない日常が田舎にはある。
住み慣れた長年の場所だから。
今更他へ移れない つぶしのきかない風景と人生。

このトンネルが 街と村のイミグレーション。
そして漁村の勝手口になる。

by hama-no-koya | 2013-05-29 15:17 | Comments(1)
2013年 05月 26日

元に戻ったバス停。




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      以前の姿



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       大風で飛んだ姿 2013/4/26




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修復完成間際 2013/5/23




世界中に無数の建物がある。
今、いちばん好きな建物が このバス停。
自分的には プリツカーの特別賞に値するぐらいの建物。
設計施工:集落人  総工費:?円


夢のある建物が少ない田舎町。
今年度、俺たちの田舎地区に町営住宅が2戸出来る。
過疎の田舎集落に あえて公営住宅を建てる意味を強く感じる。
素晴らしい田舎構想だと思う。

夢の事業なら
発注は、SANAA・隈研吾建築・東京R不動産・・・
そこまでしなくても地元で・・?
バス停の完成から 叶わぬ途方もない夢がふくらむ。

届かぬ遠距離恋愛や 片想いの恋と分かっても想いは馳せる。
せつなさよりも楽しさを感じるアプローチ。

建物は、人に生きる力や希望を与える。

by hama-no-koya | 2013-05-26 16:25 | Comments(0)
2013年 05月 24日

どろめ・・・



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シラスを生で食ったことがなかった。
集落で、昔から生シラスを食べる人がいないから。
いつも釜揚げして、干さないでそのまま醤油を掛けて食べていた。
その食べ方が定着していたから。


高知の旅夜 小料理屋のオーナー・シェフは若い女性だった。
高知らしいものは? 「どろめ」があります。
「どろめ」が生のシラスと初めて知る。
春先に河口に生息するシラウオなら生で食ったことがあるが・・・
シラスとシラウオの違いを実感する。
あれから「どろめ」のとりこになった飲み男。


我が家の「どろめ」は醤油と自家製レモンをかけて食べる。
多少の内蔵匂いから 刻んだ小ネギとショウガをまぶすこともある。
「どろめ」は鮮度で味が変わる。 極め手は水洗時の塩分濃度?
個性的な食べ物だから 通常で好き嫌いはあるだろう。

大敷網にシラスが入るが少量だから仲間で分ける。
それぞれの家で 晩酌の肴になる。
今が生シラスの食べごろ。

by hama-no-koya | 2013-05-24 14:23 | Comments(0)
2013年 05月 21日

トビウオが美味しい



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今年初めてトビウオを食べた。
南の海では春先からトビウオが食べられるが 南日本海では今が初物。
水温の上昇と共に日本海を北上する魚。 目的は産卵のため。
それを漁師が網で獲る。


トビウオの初物を食べると三年長生きが出来る と言われるくらい美味しい。
その訳は 魚体の卵巣や精巣が肥大する直前に食す 食べ頃の意味だろう。
産卵後の魚を刺身で食べると 初物に比べて味が極端に落ちる。
言葉で書き表せない味の複雑な表現がある?
味だけでなく価格も落ちる。 しかし不味くはない。 


トビウオの刺身味は、淡くてあっさりしている。
脂気はないが パステル画のようで、薄手の彩りながら鮮明さを感じる。
そんな繊細な味覚を 味音痴の人も素直に感じることができる。
奥深いトビウオの季節味。


自分で獲ったトビウオを 自分で裁いて食べる。
贅沢と思われがちだが それが食の紛れもない原点だと思う。
ただ食べるでなく食感を楽しむ。
みんなが忘れていること 生きるために食べること。
お腹と心が満たされるトビウオの刺身。


トビウオの特徴は 魚でありながら大きな羽が付いている。
もしかして 鳥の御先祖様?
もしも 人に羽が付いていたら・・・

by hama-no-koya | 2013-05-21 16:28 | Comments(0)
2013年 05月 17日

軽トラに乗り 船に乗る神様。



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五月の晴れた日、漁村で漁申し祭が行われた。
漁師が海上で 大漁を氏神様に祈願する。
祭りの人出は多くない。


普段漁村の神様は、棚田道を上った裏山の神社に鎮座する。
昔は、祭り度に神様を神輿に乗せ 人が担いで漁村まで降りていた。
今は、軽トラックに神輿を乗せて神様を運ぶようになった。
祭りの人手がたりないから。


港に着くと神輿を船に乗せる。
大敷網がある漁場まで行って大漁の祈願祭を行う。
昔は、数隻の船が祭りの船団をつくり 海上はにぎやかだった。
今は、神様の乗る船が一隻だけで神事を行う。
漁師の数が減ったから。

漁村から漁船が減り 漁師が少なくなっても寂しいとは思わない。
とり残されたものに 暮らしの価値があるからだろう。
田舎暮らしは 成り生きでおもしろい。



昔〜浅草橋4丁目に住んでいたことがある。
毎年この時期になると 鳥越神社から大きな神輿が町内に出た。
別の名を千貫神輿(4トン?)。
担ぎ手が多く 棒に入れず遠巻きに付いて行くだけだった。

夏祭り・朝顔市・ほおずき市・熊の手?・・・
新緑の柳 浴衣の界隈 情緒豊かな活気。
そんな中 人に粋があり、ほのかな色艶さえもあった暮らし。
色のあせない徒蔵橋(カチクラバシ)のおもいで。


昔から文明や文化のもとに 地域や経済が成り立つ。
漁村集落だって同じことが言える。
祭りは 感謝と希望のかたち。

by hama-no-koya | 2013-05-17 15:44 | Comments(0)
2013年 05月 14日

魚の鮮度(R−15)



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それでも、あなたは買いますか
血まみれなって 店頭に並んだ魚を・・・?
獲れたばかりで とても新鮮ですが


私は、昨年生まれたブリの子供で 別の名をハマチやヤズとよばれます。
海を泳いでいたら 網の迷路があってかまわず進むと
その先は、大きな網に囲まれた出口の見つからない行き止まり広場でした。
その中で仲間と泳いでいると突然 網が狭まり・・・
タモ網ですくわれ空中に上がったと思えば 冷たい氷水の中へ落とされた。
苦し紛れに周りを見ると船の中 仲間の魚達も大勢いました。

船が港に着くと陸揚げされ、
氷水で冷えた魚体のエラに手カギが入り血を抜かれた。
すぐに名札を付け箱に詰められて 仲間の魚とトラックに乗せられました。
その後は、近くの道の駅の店頭へ並んだ・・・。


衝撃的?な写真と文章と思われる。
外国人や良い子の皆さんにはキツイと思えますが現実を伝えます。
水揚げされる魚の全てがこのような扱いはされません。
魚の鮮度を保つために 活き〆や血抜きは昔からやっていることです。
動物愛護や保護の視点から見れば酷かもしれません。
しかし私は、魚を穫って暮らす漁師です。


私たちの暮らす漁村では、毎年11月10日は魚の供養祭です。
海辺に祭壇を作り神官が祝詞をあげる。
その日は、みんなで漁を休み 魚に日頃の感謝を表します。

設備投資をすれば、冷凍や冷蔵で獲れたて魚の鮮度が保てる時代に・・・
あえて昔ながらの血抜き処理で保つ魚 その鮮度の意味。
真実とかでなく有効な事実です。

by hama-no-koya | 2013-05-14 14:14 | Comments(0)
2013年 05月 10日

サメのぼり



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大空を泳ぐ?  鮫のぼり。
大敷網では 大小様々な魚が獲れる。
そんな中で鮫は招かざる魚 大きくてどう猛で値段が安いから。


こいつを捕り込むには気をつかう。
鋭い歯と尻尾がこいつの凶器 網の中でも船上でも大暴れをする。
おとなしく一筋縄で逮捕できる魚ではない。

急所の後頭部を、樫の木の殴り棒で数回強打し弱ってから刃物で止めを刺す。
頸部を無理やり切り血抜き 内臓を取り出す。
鮫は死んだと思っても 突然動き出すことがある危険な動物である。
内臓を取り出しても暴れることがある。


こいつは萩市場に出荷するが昔から値は安い。
中国山地の一部で刺身で食べるらしく その需要で売れるらしい。
その地方では、昔からサメのことをワニとよぶらしい?
所変わって、川ワニと海ワニがなんとなく似ている不思議さを感じる。

俺の地方では、サメをフカと呼ぶが日頃あまり食べない。
食べても生でなく湯でて 酢味噌をかけて食べる。
美味しいか不味いかは、個人差で大きく分かれる食材だろう?。
鮫だけが持つ食感が案外受ける人もいるだろう。

フカヒレのスープは高級で美味しいらしい?
海から離れた大国では、美味しい生魚が届かず干物が山海の珍味になる。
干アワビや干ナマコもそのたぐい。
海辺で暮らせば 昔から干物は日常の保存食品。


漁村では珍しい魚ではない鮫。
もしも人が海中で鮫に出くわしたら勝目はない。
丸腰では動物に勝てない人。

by hama-no-koya | 2013-05-10 15:50 | Comments(2)
2013年 05月 07日

魚食



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風香る五月 東京から旅仲間の女子がやってきた。
もてなしの魚を 庭先の海からチョイス。

イカにするか? アジにするか? 漁師は迷った。
五月の魚と言えば鯉のぼり。  海に鯉はいない・・・
鯉に似ているアマダイで、五月の仲間食卓を演出することにした。
田舎の夜会は、遊び心といつもの実生活の延長だから。


穏やかな海に釣り糸を下げる。
レンコダイは釣れるが、本命のアマダイが食いつかない。
アマダイはそんなに釣れる魚ではない・・・ 
待つこと一時間、 やっと手頃のアマダイに会えた!!。
欲をだしてもう一匹 ・・・柳の木の下にドジョウは二匹いなかった。
出荷するには少ないが 仲間で食べるには余るだけ釣れた夕食材。
あれこれ三時間ぐらい海にいた。


夕陽が海に沈む頃 仲間がやって来た。
アマダイとレンコダイは、刺身と塩焼きにした。
メイン料理は 皐月のしゃぶしゃぶ甘鯛。
魚を切って出すだけの 手をかけない素早いそこらの漁師料理。
食材の持ち味だけで 料理の付加価値と腕はない。

良く言えば シンプル・イズ・ベスト!!
フード・マイレージ・ゼロ。
悪く言えば いい加減で地産地食の手抜き料理。

目に青葉 山ホトトギス 今日の甘鯛。
明日は晴れても街の空。
       

by hama-no-koya | 2013-05-07 04:42 | Comments(0)
2013年 05月 01日

ダイコンの花



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海辺に咲くダイコンの花。
本名はハマダイコンらしいが、漁村では昔からダイコンの花。
道路端であろうが、浜や掃き溜めであろうが育つ花。
生命力の強い、浜辺では目立ち屋の植物。

ハマダイコンは、栽培用のダイコンが野生化した説と
逆説のダイコンの原種説があるがどちらも正しいように思える。
田舎暮らしには関係ないし どうでもいいから。


どんな味がするか塔立する前のダイコンをかじったことがある。
主根は小さく短い、ひげ根というより枝根が太くて多い。
収穫期が遅れたのか根肉に繊維も多い。
味は、苦さと辛さが強烈で生食用には常識で向かない。

妙に薬草ぽいところもある?  大根オロシにするとおもしろいかも?
ブリの煮付けに適合する?  鹿肉と煮込めば肉が柔らかくなる究極のジビエ?
種子をモヤシにすれば高く売れる?  油を搾る?
いい加減な料理かもしれないが 初めてのナマコよりハードルは高くない。
特産品の本気開発でもないが想像は実に楽しい。

ミツバチは、野山でなくビルの谷間でも暮らせるが
もしかしたら、ハマダイコンもいつか大都会の片隅に咲く花だろう。
環境に対する適応力は生命力や繁殖力にもつながる。
ハマダイコンが群生する海辺の道。

浜大根のポテンシャルティは計り知れない?
か、それともそこらの雑草か。

by hama-no-koya | 2013-05-01 15:34 | Comments(0)