浜の小屋

hamanokoya.exblog.jp
ブログトップ

<   2013年 12月 ( 10 )   > この月の画像一覧


2013年 12月 27日

軌 跡

d0159062_1732370.jpg



夏の豪雨から 列車が走らない線路
トンネルを抜け 美しい橋を渡るいつもの列車
車窓に開ける日本海・・・
いつになったら列車は走る。

この写真を見て感じる
列車の前面展望なのか? 後面展望なのか?
地元の人は前後両方あるが・・・
JRは後景色だろう?
人によって前後に変わる不思議な鉄道写真。
時間が止まっているから。

八十年前、この区間が完成して山陰本線が全線開通した。
橋とトンネルが難工事だったから。
一時期は、京都から博多までの特急列車も走っていた。
そんな時代もあった。

現在、山陰本線・奈古〜須佐は代行バスが走る
列車が走らないとレールが錆びる
意味のない宇田郷駅。

悲しいか、楽しいか
敷かれた長い線路を走る短い田舎列車
列車にはステアリングがない。




 

by hama-no-koya | 2013-12-27 15:23 | Comments(0)
2013年 12月 23日

航跡



d0159062_22534114.jpg




白い航跡を残して走る大敷網の船
遠くを見つめる漁師の顔
順風満帆の海日和。

活性化を探す田舎町。
その一つが六次産業(1+2+3=6)らしい?
街の先生やコンサルタントが全国の事例を紹介するが・・・
今更つぶしのきかない田舎漁師。

仲間の誰かが言い出した『ヒューマン・ツーリズム』。
旅人が田舎人を訪ねる ほのかな空間。
どことなく感じる「さび」・・・
それを旅のかたちにしていいのか。

旅人とネイティブの気持ちや存在のバランスが微妙で難しい。
お互いの距離と共感と間。
両者の利益と田舎のキャパシティを考える。
田舎ツーリズムの環境や信頼は壊れると修復が困難になる。
無形の田舎ツーリズムには背景があるから。

船には舵が付いている。
町興しの神輿を担ぐのは地域住民でありたい。
道半ばだか、考えることも多い漁師。




 

by hama-no-koya | 2013-12-23 20:31 | Comments(0)
2013年 12月 21日

は ま べ の う た 4




途中、さびついた軽トラックに乗った、ひとりの漁師の男と出会った。

真っ黒に日焼けした、男の笑顔が印象的だった。

d0159062_21433589.jpg


[「 は ま べ の う た 」(写真・文 宮下裕史)より]



昔から家に伝わる田んぼの耕作を俺の代で止めた
今から十数年前の話。
街から来た一人の若者が最後の稲刈りを手伝った。
漁師の稲作に惹かれて。

漁師をしながら 海辺にある7反の棚田を耕作した我が家。
昔は、稲刈りや田植えは家族総出に村人が手伝った。
妻と二人暮らしになってからは一人で耕した。
それにも限界がある・・・。

段々田んぼの農作業は大変だった。
夢中で働いてきた感じがする 俺も新鮮で若かった。
忙しいけど田舎暮らしが面白かったのだろう。
今になれば他人事のように思う。

好きな歌『死んだ男の残したものは・・・』をおもいだす。
余命とかでなく健康であっても。
先を考えることは今を生きることだから。


死んだ男の残したものは・・・
たった一枚の幸せな写真 と思うような作品
それが『 は ま べ の う た 』の感想です。
さみしいけれど希望のうた。


ps
「死んだ男の残したものは」
谷川俊太郎・武満徹 倍賞千恵子(歌)より




 

by hama-no-koya | 2013-12-21 21:44 | Comments(0)
2013年 12月 19日

は ま べ の う た 3




ある冬の夕暮れどき。

いくつもの乗物を乗り継ぎ、再び、あの場所へと降り立っていた。

d0159062_21401695.jpg


[「 は ま べ の う た 」(写真・文 宮下裕史)より]



南日本海に面した小さな漁村を訪ねる旅人。
街からのアクセスはさまざま。
18切符で、ゆっくり時間をかけて来る人もいる。
なんでもない場所なのに・・・。

旅人をかまわない漁師のオヤジ
だれが来ようとも いつもと変わらない漁師の家
おもてなしを知らない普段のままで
気ままに過ごす海辺。

なにも語らない夕暮れと夜明けの海。
奥深い日本の海辺。




 

by hama-no-koya | 2013-12-19 21:33 | Comments(0)
2013年 12月 17日

は ま べ の う た 2




「いろんなやつがくるから旅してるのと同じさ」

d0159062_155361.jpg


[「 は ま べ の う た 」(写真・文 宮下裕史)より]



15年前の暮らしの風景。
港につながれた船、どの船も今はみることができない・・・
廃船となり産業廃棄物になったから。
海辺の小屋は漁具倉庫だった。
漁師でありながら籾を蒔き棚田を耕し米を作っていた。
たんたんと過ぎてきた田舎暮らし。

時は過ぎてもなつかしいと思わない写真。
そこで今も暮らしているから。
気持ちは、あの頃と変わらない田舎暮らし。

のうぜんの花を数へて幾日影・・・(漱石)




 

by hama-no-koya | 2013-12-17 15:05 | Comments(0)
2013年 12月 15日

は ま べ の う た




d0159062_21505137.jpg





釣れた日も、釣れなかった日も、満足げな顔で男は海から戻ってきた。

d0159062_21513923.jpg


[「 は ま べ の う た 」(写真・文 宮下裕史)より]



高知市に「高知こどもの図書館」がある。
今から十数年前の漁村暮らしを正面から素朴に展示した。
コドモが田舎で働くオヤジを見なくなったから。
ギャラリーを教室風にアレンジ。
オトナもこの場所ではコドモになりたいから。

これが こどもの絵本?
「 は ま べ の う た 」は、漁師の日常を写真とことばで表現したもの。
真夏、海からあがり家に帰るサザエとりの漁師。
コドモに理解できないオトナの世界だが
伝えることより 伝わるもの。
 
オトナの背中をみて感じるコドモたち。
意外なコドモの想像力。
親子で感じる景色。




 

by hama-no-koya | 2013-12-15 21:45 | Comments(0)
2013年 12月 10日

漁村の広場


d0159062_2333618.jpg


漁村の広場に人が集まってきた。
これから自治会の防災訓練が始まるから。
人が集まれば話がはずむ。
ふだん一人で過ごすことが多い村人だから。
身を寄せ合う近所仲間。

昔は広場に大勢の老若男女が集まった。
冬場に足の踏み場も無いほどブリが水揚げされたから。
大敷網漁が盛んだったころの昔話。
一網で何千匹のブリが獲れたこともある。
時代が平成に変わる頃から ブリの水揚げが少なくなった。
今頃はなんでも獲るような大敷網漁になった。
南日本海の沿岸からブリが減ったから。

ブリ漁の全盛期に建てられた大敷会館。
建物には当時の浜景気を表すブリ看板が付けられた。
その名残は倉庫として今に至る。

防災訓練は身を守る避難が主な内容だった。
消火栓や消化器があっても使いこなせる人が少ないから。
消防団員はいても昼間は漁や勤めに出ている。
過疎でなく災害に備える漁村。

防災訓練で感じることは
漁村の女子は、見た目によらず頼もしい。
そんな田舎暮らし。

by hama-no-koya | 2013-12-10 23:04 | Comments(0)
2013年 12月 10日

 旅の友



d0159062_1451855.jpg


旅先で間が持たないことがある。
そんな時、中年男の大抵はだまって酒を飲むだろう。
そのために造られたような酒がある。

仲間3人で列車の小旅に出た。
車窓酒の定番は缶ビールらしいが・・・
いつも通りウイスキーの角瓶ポケットを窓際に置く。
間を置いて酒とポカリを交互に飲む。
楽しさあり わびしさを紛らわす癒しの世界に入り込む旅人。
いつしか酒が良薬に変わる。
なんでもない列車酒 やわらかい旅の空間。

昔しは車両の窓枠に飲み物を置くテーブルが付いていた。
たまにビンの栓抜きも付いていた。
車内飲み物の容器が缶やペットボトルになった今は無い。
四人掛けのボックスシートの車両も減ってきた。
他人と向かい合わせに座る旅もあった。
先を急がない過ぎた旅路。

旅の荷物で欠かせない角瓶ポケット。
近頃は、空港の保安検査をパスするのに苦労する。
旅の必需品なのでなんとかして欲しい。
酒を持ち歩くが、アルコールの依存症ではない。
危険物でもない。
ウイスキーの小瓶は旅の友。

by hama-no-koya | 2013-12-10 14:05 | Comments(0)
2013年 12月 08日

海を見る漁師


d0159062_20225083.jpg


仲間の漁師が船を売った。
病気になって 漁をやめたから。
あれから3年過ぎるが 近くて遠い海をいつも眺めている。
なんとなく分かる気がする。

彼は俺より一つ上で65歳になる。
来る日も来る日も海に出る漁師で、出漁日数は村いちばんだった。
その割に水揚げ金額は多くなかった。
酒とタバコが好きで他に楽しみがない漁師で・・・、今はそれもやめた。
漁師はやめても漁村では有名人。
根っからの漁師。

漁村には80歳を過ぎた現役漁師もいる。
漁師の定年は自分で決めるから。
体力と気力がなくなったときに引退の決断をする。
一人乗りの漁船は、何かあっても助けてくれる人がいないから。
事故をおこせば周りに迷惑がかかる。
引き際がむずかしい職のような気がする。
潰しがきかない漁師。

ロマンでもない ヒューマンでもない・・・
暮らしで漁をする人でもない。
ひとりの男。

by hama-no-koya | 2013-12-08 20:24 | Comments(0)
2013年 12月 05日

夜明けのたき火

d0159062_575781.jpg


午前4時起床
寒い朝 たき火で暖をとって漁に出る。
昔も今も変わらない漁師の朝。

冬になると北西の風波に乗って海岸に多くのゴミが流れ着く。
それを漁師や、そこらの人が掃除する。
プラやビミの化学製品ゴミは自治体が回収するが流木と海草は置き去り。
海草の一部は漁民が畑の堆肥にするが多くはどこかに・・・
流木は毎朝のたき火で消却処分する。

浜の朝は、たき火を囲み世間話がはずむ。
乗組員は8人、スマートフォンを持つ人がいないからだろう。
国政から漁村の出来事まで幅広い浅読の雑談や笑い。
話題は週刊誌の表紙見出しと同じで多彩。
似非の評論家や突っ込みもいる。
台本のないその場進行。
朝のたき火でウォームアップをして漁に出る村の漁師。
職場だがみんながチームメイト。

黄色いiPhoneを持たない漁師の浜暮らし。
意味不明だがそれも欲しい・・・?
厳しさを忘れる朝のたき火。

by hama-no-koya | 2013-12-05 05:09 | Comments(0)