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2014年 09月 27日

ヒラメとワイン




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旅仲間が来るので午後からヒラメ釣りに出た。
短い時間なのでゼロ匹は覚悟していたが、なんと2匹も釣れた。
これで仲間とヒラメのフルコースで宴ができる。
大きくはないが肉厚で食べごろのヒラメ。

なんと2匹目のヒラメは東京からの電話中に釣れた。
直ぐに会話を中断して魚を取り込む。
漁師の携帯電話はスマートフォンではない。 濡れ手で電話に触るから。
遠く離れていても海の時間が共有できる便利な時代になった。
田舎と街の距離が電話で近くなる。
それでも食べることは、現地へ行かないと本物が楽しめない。
電波に乗らない食と香り。

これから釣ったヒラメを活き絞める。
こいつを素人が刺身と寿司としゃぶしゃぶにすることにした。
今日は白身の魚が欲しい。そんな日もある。
酒は秋吉台の近くで採れたカベルネソーヴィニヨン種のワインをチョイスした。
ブルゴーニュと秋吉台が似ている? シャルドネ種も飲んでみる。
少々値もはるが一度飲んでみたかった。
世は広いが想像や夢を本気で実現する人は少ない。 そんな洒落たワイン。
構想から製品まで半端でないことがボトルから伝わる。
そんな夢を待ち望み、それにあやかる人もいる。
背景にある山海を連想する食卓。

外は秋の夜を奏でる虫たちの四重奏が聞こえる。
なにげない自宅でディナー。
幸せに気付かない至福の時が静かにながれる。
ほろ酔いに言葉も少ない秋の夜。
地域が育むそこにしかない天然の美味しさ。
居場所が熟成する人々の暮らし。



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ブルゴーニュでもないボルドーでもない日本の秋吉台。
赤は純粋で精度が高くとても奥深い、白はチリでもないピュアな国産シャブリ?・・・
どちらも個性的でこれまでにない新鮮な味がした。 
漁師が感じた満足の私見。







by hama-no-koya | 2014-09-27 15:32 | Comments(0)
2014年 09月 24日

田舎で暮らす




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山から夜が明けて海へ日が暮れる。
昔から陽は海に沈む。

日本海沿いにある尾無の集落。
30戸あまりの家々が軒を重ねるように密集する。
繰り返しの日々の中で人が暮らす。

暗くなると村の家々に灯がつく。
家数は減らないが、近ごろは夜も暗い家が目立つようになった。
人の住まない空き家があるから。
人が徐々に減り漁村の小学生は一人だけ。
昔はどの家も大家族だった。今は一人で暮らす人もいる。
田舎で暮らし慣れた住民。

自然や暮らしの環境も変わった。
海を見下ろす棚田の多くは草薮になり木も生え荒地も増えた。
イノシシやサルの被害が増えた。
残された田んぼで村人が自家用の米作りをする。
昔は漁家でありながら米を出荷していた。
家業は半農半漁と書く人もいた。

海の資源も豊富だった。
昭和の初期ごろから今も続いている大敷網漁がある。
網や船を近代化したが昔ほどの魚は獲れない。
マグロやブリは極端に少ない。
釣り漁のヒラメもタイもイカも減ってきた。
素潜り漁のサザエやアワビが近年急激に少なくなった。
水揚げに輪をかけ漁師の数が減った。
昔から魚を獲ってきた漁師。
未来を不安に思うでなく、昔が良かっただけのこと。
たそがれる田舎暮らし。

漁村で何十年も暮らす人。
変わっても変わらない平穏な日々を過ごす。
夜が明け、日が暮れる。



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by hama-no-koya | 2014-09-24 15:03 | Comments(2)
2014年 09月 19日

暮らしの地図 03




阿武町暮らしの地図をどう使うか?
基本はフリーペーパーでなく、名刺のような使い方で町刺にしたい。
阿武町の紹介をまとめた一枚の紙。
町の想いを手から手へ伝えるような気持ちで使いたい。
人の暮らしが詰まっている地図だから。
発行部数はそれほど多くない。
量より質を求めたから。

多く刷れば情報が広く行き渡るが、反面に探し調べる楽しみが減る。
道案内でなく、町の取組や田舎暮らしを紹介した地図。
チラシやパンフレットの配布は怖い。
出来栄えしだいではマイナスの要因も同時に広めることになる。
手前で編集が簡単にできる便利な時代の落とし穴。
寂しさや不便は隠せないもの。

阿武町暮らしの地図で足りないものは
時間や季節感だと思う。
内容を平均して情景の濃淡を抑えめに編集したから。
田舎暮らしの色数は少ない。
地味で地道で目立たないがそれも良さである。
楽しさも厳しさも田舎暮らし。


紙面に載る写真は限られる。
多くの写真の中から数十枚を選ぶ難しさもあった。
どれも佳作だから大切に保管したい。
削除で記憶が消えるから。





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by hama-no-koya | 2014-09-19 05:05 | Comments(0)
2014年 09月 17日

暮らしの地図 02




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暮らしの地図 中表紙より



ヒューマンツーリズム
http://hamanokoya.exblog.jp/19469455/







by hama-no-koya | 2014-09-17 23:05 | Comments(0)
2014年 09月 15日

暮らしの地図 01




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仲間と阿武町の地図を作ることにした。
そして、地図が刷り上がった。
構想からかれこれ一年がすぎた。

苦労したわりに達成感や感動がない出来上がり。
編集作業でいつもみていたから。
何かが終わったと同時に、何かがはじまる予感がする。
田舎町のこれから。



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何の目的で地図を作るのか。
はじまりは田舎町のツーリズム資源の掘り起こしだった。
でもその資源は乏しく取るに足りない。
あれこれする中で田舎暮らしの現状が地図のテーマとなった。
被写体は、田舎で暮らす人とその環境。

シャイで少ない言葉から感じとる会話的な取材。
奥の深いシリアスな現状を分かりやすく地図に置く地道な作業が続く。
数多くの中から選ぶ写真はその人や阿武町らしさを求めた。
説明書きは、言葉がそのまま伝わる文体にした。
少ない文字数で田舎を枠に収める。
地元目線で取材してざっくりと素朴に編集した。



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編集後記

企画から構成、編集の中心を宮下裕史が担当。阿武町の空き家に一時期住み込み取材を続けた。
彼は学生時代から何度も阿武町を訪れている。いまから十数年前の夏の終わり、大学のゼミ合宿がはじまりだった。
不肖・宮下は取材で毎日自転車をこいで町内を走り回った。途中、減ったタイヤを交換した。
田舎には四季があり、制作にほぼ一年を費やした。
原稿は地元の漁師と宮下が担当、言い合いながらなんとか書きつづった。

阿武町で暮らすひとたち、
阿武地域グリーン・ツーリズム推進協議会、
地域おこし協力隊、阿武町役場・・・
国の補助事業を活用して、地域の住民で作成した暮らしの地図。

阿武町の良さを知ると同時に厳しさも知る。
これを元気のツールにしたい。







by hama-no-koya | 2014-09-15 22:40 | Comments(0)
2014年 09月 11日

漁師が植えた海辺のレモン

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自宅レモンが食べたくて数年前に木を植えた。
海辺のさみしい山の畑に。
三本の木は順調に育ち今では一年中新鮮なレモンが食べられる。
いつもレモンが木にぶら下がっているから。
冬を越し夏を過ごした海辺の果実。

国産レモンは5月ごろに花が咲き結果して晩秋には黄色く色づく。
そのころ収穫して定温庫に保存され順次市場に出荷される。
輸入もあり周年レモンが店頭に並ぶ。

我が家のレモンは冬を越え翌年の秋まで実が木に残る。
初秋には今年の緑レモンと去年の黄色いレモンが枝に着果している。
その後は果実内の種子が発根してレモンは自然に落果する。

二年物のレモンは大きく、果皮が凸凹になる。
中身に問題はない、果汁は酸味が熟成しまろやかなレモン味になる。
何より独特のざっくりしたレモンの個性を表現する。
その気になれば肌荒れた果皮も食べれる。

海辺のレモンの印象は、青い初恋と肌色の熟年恋。
どちらも純粋な持ち味で勝負する。

自宅レモンは肥料も農薬も使わない。
肥料はそこらの海草やカキ殻を畑に入れるだけ。 たまには草刈をする。
それだけで海辺のレモンは勝手にたくましく成長する。
売り物ではないから放任栽培。

昔の市販レモンは果皮に英語の印が押されていた。
それは洒落た街の果物だった。
時代が変われば田舎の素朴な果物。




by hama-no-koya | 2014-09-11 15:13 | Comments(0)
2014年 09月 08日

ウマズラとイシダイ

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馬の貌に似ている魚がいる。
そいつの名前は、そのままウマズラハギ。
手元にあったので酒の肴にした。
見た目によらず旨い。

魚を食べ比べた。
魚の味は本魚が食べた餌にもよるらしいが・・・
ある養殖業者が言っていた。
イワシの餌で魚を育てれば成魚になってイワシの風味が残るらしい?
イシダイとウマズラハギは白身の魚。
食べる餌はともに雑食で磯魚だが体系や食味がまるで違う。
どちらも個性の強い磯味がする。

ウマズラハギを昔はあまり食べなかった。
市場価格も安かった。
需要も冬場の鍋ぐらいだった。
今は生食用として活魚で出荷する漁師もいる。
活き絞めで鮮魚出荷もされる。

磯の魚は鮮度で味が大きく変わる。
熟成すると磯の香りを通り過ぎて生臭さが増す。
だから早めに食べる。

イシダイとカワハギの見分けできる人が何人いるの?
まして刺身になったらなおさら。
魚食がそんな時代に移行しつつある。





by hama-no-koya | 2014-09-08 04:56 | Comments(0)
2014年 09月 03日

何もなかった夏



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漁村を旅する都会女子。
訊くところによると、思いつきで無目的のふらり旅。
・・・ここはどこ?
遠くを見つめる女子の夏が終わる。
小心な二人のこころ旅。

遠くに何が見えるのか・・・
知りたいが聞かないことにした。
「 刺身が食べたい 」それだけで旅に出る幸せな人。
「 誰かに会いたい 」そんな旅もある。

ツーリズムの資源がない街から離れたそこらの漁村。
旅の本にも出てこない静かな海辺。
それでも誰かが訪れる。

こんなところに二人の街女子。
小枝にかけられた羽衣伝説にどこか似ている。
なにもない夏の終わり。










by hama-no-koya | 2014-09-03 21:22 | Comments(0)
2014年 09月 01日

キジハタ


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私が暮らす阿武町の魚キジハタ。
子供の頃からなじみの魚で珍しくもなんともなかったが、
近頃はキジハタの釣れる数が減ってきた。
数が減って値が出る魚。
昔はキジハタが身近で手ごろな魚だった。

二時間ねばって一匹釣れたキジハタ。
40cmで1kgくらいある食べごろの中型魚。
その晩に活き絞めにして刺身で軽く食べた。
キジハタの感想は、表参道を歩く街風の田舎女子。
・・・意味不明な美味しさ。

味覚を言葉で伝えるのは難しい。
感性や想像は他人に見えない大切なもの。
かたちがないから読めない。

海辺で暮らすといろいろな魚を食べることができる。
たまには世間でいう高級な魚も食べる。
贅沢ではない身近な日常。

自作自演の素人料理。
緑のモミジが器に映え何もない短い夏が終わる。
なんでもない海辺の暮らし。









by hama-no-koya | 2014-09-01 19:53 | Comments(0)