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2015年 09月 28日

旅の靴




草鞋の数が旅の距離。
何足も履き古したスタンスミス。
家にあるのはこの二足。
くたびれた古い靴。



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まだ履けるがソールのラバーがすり減った。
時間と距離のマイルレージ。
雰囲気でグリーンとブルーを履き分けた。
感触が微妙にちがうから。
信頼と愛着。

まだ使えるが次の靴を考えることにした。
よそ様の玄関に揃えるには抵抗を感じたから。
年齢を考えて一生ものを探した。
その靴は長年愛用したスタンスミスではなかった。



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後ろ姿が頼もしい履き古したスタンスミス。
お疲れさまでした。




この靴が新しい履物。
三本の線が気になったが補強を考える。
距離と時間がたまりそうなオールラウンダーにした。
多くのシーンに使いたいから。
名はスーパースターのヴィンテージモデルだが・・・
普段履きで、時には旅履きにする。
一生ものになりそうな靴。
足に馴染むまで少し時間がかかりそうだが、
靴にはエイジングがある。



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漁師だからいつも長靴ばかり履いているので、
たまにはスニーカーを履きたい。
若者からシニアまで誰が履いても似合う靴。
女子にも似合う靴。
勝手にそんな感じがした。

新しい靴を履くときには朝方に下ろせ。
昔からの言い伝え。
旅の靴だが日頃も惜しまず履く。
大安の日に下ろす。


何十年も変わらない商品。
ユーザーよりメーカーのぶれない気持ち。
地に着いた足跡。







by hama-no-koya | 2015-09-28 04:25 | Comments(0)
2015年 09月 24日

土佐からの土産物




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高知県から旅仲間がやってきた。
地域の土産を持参した。
「芋けんぴ」と「ミレービスケット」と「ぼうしパン」。
もらった人は何これと思うが、高知では知らない人はいない。
どれも高知では当たり前で有名な菓子。

芋けんぴはスティクが折れた徳用袋だった。
味は変わらない安さが取り得。
ヒット商品スティック・スナックの原点。
ミレーのビスケットはビスケットを普通に揚げたもの?
素朴で和洋な駄菓子だろう。
帽子パンは意味不明で帽子のかたちをしている。
どうして高知でミレーなの?
味は普通のメロンパン?

どれも高知では子供から大人までが知っている。
地域限定の日常で売れている菓子。
特別に美味しいとは思わないがまずくもない。
庶民の味だが身近な遊び心が潜在する。
売れている原因はなんだろう。

答えは「おやつ」だと思う。
子供時代おやつを食べて育った人は多い。
動物の形をした片面色のついたビスケットが保育園のおやつだった。
どら焼きだって一昔前は高価な三時のおやつだった。
過ぎてきた一昔前の時代。
今はドラッグストアで目移りしながら菓子を買う。
種類の豊富な菓子類。



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漁師仲間と高知の土産を海仕事の中休みに食べてみた。
みんな初めてだが印象はそこらの菓子。
ローカル菓子はその土地と暮らしの味がする。
帽子やミレーの名前がおもしろい。

昨今はどこの田舎も地域限定の特産品開発を考える。
経済効果や地域おこし目的で。
売れ筋商品は、地域より自分お越しが肝心。
美味しくても量産できなければ売り上げは伸びないが、
つくる人がいて、売る人がいて、買う人がいる。
美味しさは人々を幸せにする。
飽食の時代に食品で抜け出すことは難しい。
考え過ぎるより思いつき。


日本海の海辺で食べる土佐の菓子。
その印象は、おらんくの池にゃ潮吹く魚が泳ぎより。
みやげの意味は土産。

芋けんぴ、ぼうしパン、ミレービスケット。
味も気質も桂浜。



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by hama-no-koya | 2015-09-24 04:43 | Comments(0)
2015年 09月 17日

浅草橋のおもいで




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東京の浅草橋で若い頃に暮らしたことがある。
四丁目なので鳥越や神田に近い方向。
昔なつかしい佐竹の通り。
佐竹は日本で二番目に古い商店街らしい?
一番は金沢にある。
佐竹の名は秋田の殿様からきたと今になって知る。
秋田の佐竹様は個人的に知っていたが、
商店街の歴史は古い。

今から40年前頃は佐竹を歩く人も多かった。
軒並みに店があり、たいていのものは佐竹で買えた。
今は昔のにぎやかさや品揃えはない。
そうは見えても感じるものがある佐竹商店街。
どこかに江戸の名残があるから。
街でなく町。



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佐竹の近くにあるおかず横町。
こちらは行政やコンサルタントの開発ではないだろう。
暮らしの中で生まれた町かど。
縁日や市場のような買い物ができる毎日。
あの頃は買い物客が多かった。
今は人通りは少ないが風情を感じる横町。
おかずを食べる文化。



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鳥越神社は街中にある。
千貫神輿があり例祭には集まった若者が町内を担ぎ廻る。
祭りの日、通りは人であふれていた。
浅四の町内法被を着ても神輿には近づけなかった。
今になればなつかしく貴重な体験。
田舎生まれの小心者。

思いでの風景を自転車で廻るテレビ番組がある。
60過ぎの俳優がその請負人でなつかしい地を訪れる旅。
忘れることができない過去の思いで。
過ぎた個人の思いでや風景だが他人にも共有できる。
自分だけの忘れられない過ぎてきた場所。
誰にも思いでの地がある。

あれから40年がいつの間にか過ぎた・・
地方にも空き店舗がある。
失われるものがあれば生まれかわるものもある。
人の営みや暮らしだから。

田舎にも神社があり神輿もある。
神輿は担ぎ手がいないので軽トラックに載せる。
新鮮な田舎暮らしの風景。


東京のバナナは菓子だった。
田舎で暮らしても、たまには食べたい東京の饅頭。
町は変わっても変わらない思い出。



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by hama-no-koya | 2015-09-17 04:17 | Comments(0)
2015年 09月 14日

分校のおもいで




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小学校のとき一年だけ分校に通ったことがある。
60年くらい前の話。
田舎に子供が沢山いた時代。

今も残る宇田小学校・惣郷分校。
学校としてではなく地区の公民文館として現存している。
だからなつかしいとは思わない。
生まれた所で暮らしている今は中高年の同級生。
昔から見慣れた分教場の建物。



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惣郷分校の玄関はいつも開かない戸だった。
式典の日にだけ来賓の入り口になる。
入学式の記憶は薄れた。
水は井戸水で、お昼は弁当を持参していた。
複式の学級で先生は二人いた。
教室は二つだけ。

昭和22年と24年は人が多く生まれた。
その子たちがみんな入学した。
教室が狭くなり尾無集落の児童は本校に行くことになる。
一年間だけ通学した田舎の分校。
通常は4年生まで分校で過ごすはずだった。
贅沢な過ぎた遠い話。

むらで暮らす人は確実に減る。
子供が生まれないから。
その傾向がここ数年間続いている田舎。
街だって数年後はそうなる。
暮らす人の大半が老人。


空き屋が増えて田んぼが減る田舎集落。
食い止める手はずは無い。
時代の流れには逆らえず抵抗できないから。
だったらどうするの?
どうしたいの?
答えることもできない田舎。


昔の家は本体が木で壁は土で屋根が茅で造られた。
家が朽ちれば自然に返り風化する。
田んぼは耕作を放棄すれば元の野山に戻るだけ。
自然に返すのも一つの方策だろう。
単なる成り行きではない。



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田舎の元分校の校庭に咲く花。
この廃校でコンサートを企画したこともある。
人が減る中で住民が今を生きる。
昔よりは暮らしやすい。

街にも廃校の再利用はある。
東京の御徒町近くにある 3331 Arts Chyodaも廃校だった。
その講堂で地域おこし協力隊員を場集した。
大きくリノベーションされることなく校舎はそのまま。
時代や耐震もあろうが使えるものは使いたい。
廃校があるのは田舎も街も同じ。


人は暮らす場所は選べるが・・・
生まれる場所は選べない。









by hama-no-koya | 2015-09-14 05:06 | Comments(0)
2015年 09月 10日

川棚温泉のホール




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日本中どこの市町にも文化ホールはある。
川棚温泉にあるホールの建物は外観からちがう。
何だろうと思う建築物。
そこは川棚温泉交流センターだった。
周りの山と並ぶ建物。

建物に惹かれて中に入る。
合金で造られた美しいラックの奥に郷土資料館がある。
郷土の歴史を未来的な空間に展示。
ラックは金属だが柔らかく自然で美しい。
洗練された屋内。

自然に流れる順路。
気取らない暮らしのミュージアム。
郷土史に現代のひかり。



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ここは日本の地方でパリではない。
建物の中に入れば近代的で世界レベルの空間がある。
施主が建築家を選んだから。
施主は役所でなく地域の住民だった聞く。
住民参画の夢の実現。
世界的に有名な建築家にお願いした設計や管理。
人のおもいが郷土の未来に残る。
着地したまちの箱もの。



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中に展示されているものは物珍しいものではなかった。
その昔使われていた暮らしの道具。
民具や過ぎた暮らしの保存。
大人にはなつかしく、子供には郷土の歴史。
過ぎた暮らしも貴重なお宝。
建物や場所によって置かれた文化財や資料の価値観が変わる。
時代のながれを納めた近代空間。
印象はさすが川棚です。



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電線や空調のダクトがむき出しの建物内。
線や管が不思議と美しい。
覆いが無くメンテナンスも楽だろう。
電気や風の通り道。
天井裏もない。

奥は多目的に使えるホール。
ステージはなく平面にピアノが置いてある。
コンサートも芝居も会議もできる。
結婚式もできそう。
演出は芸術から暮らしまで。

山の見える大きな窓に旅人の言葉が書いてある。
時代を超えた人のおもい。
なだらかな山があっておだやかな海があり温泉もある。
自然と同じ目線の建物。



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ホール・スタッフの対応が気取らず柔軟だった。
職員だが身近な学芸員。
専任のホール・デレクターもいた。
地方の熱意と企画力。

川棚の杜は、私の好きな風景である。







by hama-no-koya | 2015-09-10 04:56 | Comments(0)
2015年 09月 07日

沈下寸前の橋




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沈下寸前の橋。
山口県にも沈下橋はある。
日本海に流れるとある川、それ以上は言えない。
水位次第では渡るのが危険すぎるから。
本場の四万十川でいくつもの沈下橋を渡ったが怖さはそれ以上。
スケールは小さいが雰囲気は佐田の沈下橋に似ている。
ここにもあったのかと思う探し物。

一度は渡りたいこの沈下橋。
興味本位で渡るのは一回だけにしたい。
そう思いたくなる橋。
知名度はないが存在感はかなり大きい。
そっとしておきたい風景。



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歩くと怖くないが車で渡ると少し恐怖を感じる。
脱輪すればおそらく死ぬだろう。
橋の道幅がかなり狭い。
橋の途中に段差のようなものがある。
無駄なものがない橋。
利用者の多くは地元の軽自動車や人だろう。
興味本位で橋を渡る車もあるが、
事故責任は自己責任で?
洒落にならない橋。



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普段は橋の下を流れる川。
各地でまれに沈下橋を見かけることがある。
沈下橋は暮らしの橋。
近くて遠い向こう岸。

美しい素顔の風景。







by hama-no-koya | 2015-09-07 04:32 | Comments(0)
2015年 09月 03日

漁村のレモン畑




漁村のレモン畑は山の中にある。
何年か前に新鮮なレモンが食べたくて苗木を三本植えた。
今では食べきれないほどの自家用レモンが実る。
年中新鮮なレモンが食べられる。

レモン畑というよりレモン山。
サルも出ればイノシシも出没する海辺の荒れ地。
イノシシは畑の土を掘りかき回す。
サルはレモンは食べないが無駄に捥ぎ取る。
酸っぱく木に刺があるからだろう。
野生のサルは手に負えない、あらゆる農作物荒らす。
防げないないサルの知恵。



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通常は5月頃に花が咲き秋の終わり頃に収穫するレモン。
我が家のレモンは冬を超し翌年の秋まで食べられる。
夏は去年の黄色レモンと今年の緑レモンが同じ木に実を付けている。
春夏は去年着果したレモンを食べる。
二年目のレモンは大きさが増し果皮がごつくなり色も白系の黄色。
見た目は悪いが熟成した本物レモン。



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レモン畑の管理はいい加減。
施肥は海岸に漂着した流藻と定置網に付着したカキガラだけ。
化学肥料は使わず薬剤の散布も一切しない。
草刈りを年間3回するのが手間仕事。
それでも丈夫に育つレモン。
野放しで手入れをしないが勝手に実をつける。
海里の環境に適合した。



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今年のレモンと去年のレモンが木に下がる夏。
成熟しても酸っぱさと香りが残るレモン。
果皮は厚くなり皮境の白い部分に柑橘の甘味が若干のる。
丸かじりにすると野生味がする完熟したレモン。
果汁は適量あるが酸味はやや落ちる。

熟成レモンの食べ方は、
皮付きのカツオをあぶり刺身に切る。
粗塩を振りかけてレモンを多めにしぼり掛ける。
ニンニクとショウガと小ネギをまぶしてあぶりカツオを食べる。
ソーダカツオやコシナガマグロでも美味しい。
ハガツオやヤイトウやスマが一番だがなかなか獲れない。
お手頃は新鮮なサワラのあぶりレモンだろう。
カツオ類と粗塩とレモンの相性。



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もしも、庭に一本だけ木を植えるとしたらレモンを植えるだろう。
レモンは多用途で一年中収穫できるから。
病害虫に強くやサルやカラスの鳥獣も食べない。

そこにしかない食べもの。







by hama-no-koya | 2015-09-03 04:16 | Comments(0)