全国の街に消防団はある。
災害から住民の生命や財産を守る消防団。それが本職ではなくボランティアに近い。
団員の年齢や職業はバラバラだが、目的は一つ。
所属する分団員26名で、点在する集落住民約800名が暮らす地区を担当している。
当地は、過去に大きな火災や自然災害はなく平穏な地域として外部から見られている。
災害に対しての出動回数は極めて少ない。しかし訓練はそこそこ多い。
田舎暮らしの中で大災害の危機は、まさかの世界。
田舎消防団の旅は、地区を防災留守に出来ないので約半数の団員が参加する。
今回は、一泊2日の四国旅で親睦や慰労と視察。それに個人の買い物や観光の複合目的。
瀬戸大橋を渡り、讃岐のうどんを食べてから四国の旅が始まった。
過疎の町の防災を遠くから視る。高速道路を走らず大豊まで山道の一般道を走る。
その道は高知への幹線道だった。高速道路ができると人通りが少なくなると思っていた。
そこは利便性から遠回りだが、思いもせぬ収穫に皆が満足する。
建前は、河川や土砂災害の対策と地域暮らしの現状などを視るつもりが・・・
大歩危・小歩危の大渓谷や急峻な山風景の自然に全員が見事に洗脳された。
気持ちはヨーロッパ・アルプスと比べても見劣りしない。感動とは無縁の漁師も絶賛した。
美しい山や川は多いいが、そこに暮らしがあると風景が身近な素晴らしさにつながる。
大豊で「大な杉の木」を見た。人里にどうして二本の大杉が残ったのか不思議だ。
それは木というより、巨大な神秘的な生き物のように見えた。
写真技術でパンフを作る時代。想像を超えた旅名所は今時そんなに有るものでは無い。
一つだけ残念なことがあった。期待した祖谷渓の「かずら橋」がメンテナンス休業だった。
人命に関わることだから何も言えないが、橋のたもとで初めて知らされた。
橋の目的が観るものではなく、渡るものだから引き返す気持ちになる。
楽しい仲間旅の前半は、いいね!を超えた大満足。