人気ブログランキング |

浜の小屋

hamanokoya.exblog.jp
ブログトップ
2012年 06月 17日

近くて遠い旅 (後書き)

日帰りができる旅を泊まる必要もないが・・・
泊まってみると、見慣れた街を旅人の目線で観ることができる。
意外なものが見えたり、新たな存在も感じる。

島根県津和野町は、漁村から車で一時間もあれば行けるところ。
津和野には、太鼓谷稲荷神社がある。
昔から漁師の信仰は篤く、仲間連れで毎年数回はお参りしている。
自家用車が無い時代には、汽車で行っていた。
山陰本線を益田で山口線に乗り換えて津和野まで、片道三時間の旅だった。

神社で大漁と安全の祈願祭が終わると、直会を楽しみ「よしのや」で酒を飲んだ。
その年の漁によって違うが景気の良い宴席には、お酌の女性も多かった。
楽しい思い出として、今も賑やかな津和野が鮮明に残る。
古くから我が国に伝わる、信仰と観光を結びつけた日本発のツーリズムだろう。

そんな時代を受け入れた、ボランティア・ガイドの話。
あの頃は泊り客も多かった。道路が整備されてから津和野に泊まる人が減った。
観光の収入に頼る津和野町。街が一時期さみしくなった。
何が良くて人が来ていたのか・・・。「観光で生きるしかない!」と住民が気づく。
山里の小さな町。これといった産業も無いから。

子供から大人まで、元気な町にしょうとみんなが動く。笑顔の挨拶もその一つ。
街にゴミが落ちていない。人が捨てないことと、人が拾うから。
こんなきれいな街は、知る限り他に無い。
観光地なのに、人の暮らしや温もりを感じる美しいまちかど。

年配のボランテア・ガイドが曰く。
今の私にできること、「あいさつと、ゴミを拾うことと、ガイド」ぐらい。
津和野の町が好きだから・・・。


d0159062_1849349.jpg


今回の旅は、誰かに話したくて一気に書き上げた。
そばにある大切なものを忘れていた旅人が。

by hama-no-koya | 2012-06-17 18:49 | Comments(0)


<< 銀杏の木      近くて遠い旅 (旅食) >>