浜の小屋

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2012年 10月 21日

神社のしめ縄

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毎年この時期になると神社のしめ縄を新調し掛け変える。
里山に収穫の秋祭りがくるから。
御山神社には、大小合わせると30本近いしめ縄が随所に架かる。
朝から神社の関係者が舞殿でしめ縄をなう。

稲ワラには茎の周りに枯れ葉が巻きついている。
短い葉や傷葉を取り除く  稲茎と長い丈夫な葉が縄の材料になる。
この選別作業を当地では、稲ワラを「ソグル」という。
ソグッたワラを束ね撚りをかけて、大径や小径の立派で強いしめ縄をつくる。
稲ワラの縄は、綱や紐として 暮らしの格用途に古代から使われた 。

昔は、海辺の棚田で獲れた稲ワラの大半は、定置網の縄材料になっていた。
今のように化学繊維のロープが無かったから。
網も小さい目は麻糸編まれていたが、大きな目は稲ワラで編まれていた。
海が荒れる冬場は、漁村の家々で朝から晩まで縄がなわれた。
稲ワラを丸太で打ち柔らかくして 手で撚りをかけ縄にする。 
漁村のそこらで ワラ打ちの音がする時代もあった。

村に稲作が広まったのは、稲が「 スーパー作物 」であるから。
稲の栽培は平地や中山間まで水さえあれば幅広くできる。 
単位面積当たりの食糧生産率が高いもあるが・・・副産物の利用にも優れているから。
稲ワラが家の屋根や縄になり、必要な暮らしの資材になる。
ムシロやコモ  ワラジ  保温材料  家畜の餌さ  土壁の材料・・と凄い作物である。
水田が、暮らし景観や保全にとっても欠かせない  長期保存、それに財源にもなる。 
美しい瑞穂の国  一昔前の話だが、稲は人類にとって最高の栽培植物だった。

時代が変わって、海辺の棚田とその周辺がだんだんと荒れてきた。
稲を作っても用途が食料だけになった 石油や石炭が「スーパー原料」になったから?。
集落営農や農業法人で米作農業を存続する地域もあるが・・・
それは農業として採算がとれる圃場だけ 海辺の棚田は管理費が高く耕作されない。
棚田は、漁師の自家消費米として作付けされるだけ。

秋になれば神様に新米を供え、しめ縄を新調し、収穫の恵みに感謝する。
そんな暮らしが古代から続いてきた。
棚田で獲れた、炊き立ての新米食べる今日この頃。

by hama-no-koya | 2012-10-21 06:27 | Comments(0)


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