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浜の小屋

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2015年 06月 22日

川沿いの駅




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ここは高知県四万十町。
予土線の打井川駅に止まる列車。
四万十川もここまで上ると川幅が狭く流れも見られる。
河口の中村は四万十市で上流の打井川は四万十町。
同じ名前の市町が川沿いに存在する。
四万十川が流れているから。
打井川の駅前は山と川はあるが家が無い。
この辺は豪雨になると川の水位が途轍も無く上がるらしい。
四万十の川沿いに点在する暮らしの集落。
鉄道と道路が川と並行する。

宿は川辺の民宿に泊まる。
家の前が山と田圃で四万十の支流が流れていた。
山の稜線が見えなくなる夕暮れ。
夜は地元の焼酎と七輪で焼いた四万十の鮎。
四万十の酒と話がはずむ。
川の魚だけでなく、山の八色鳥の話まで。
飲みながらの地話。


川沿いの駅_d0159062_21223366.jpg


四万十川を渡る短い列車。
何となく乗りたくなるような急がない車両。
田舎とはいえ恐竜を乗せた太古の「ホビートレイン」が走り、
似非だが「0系の新幹線」車両も走るローカル線。
川と山だけの目移りしない風景。
大人には貨車を改良した「しまんトロッコ」列車だろう。
のどかな自然の山里だから。

愛媛の海と高知の山を結ぶ暮らしの物流。
予土線は仲良く伊予と土佐。
車両は変わっても大切なものは変わらない。
そんな気がする地域。


川沿いの駅_d0159062_21223305.jpg



話は飛ぶ。
ここは山口県阿武町にある宇田郷駅。
宇田郷駅の前には家がない。
予土線の打井川の駅前には四万十川があるだけ。
山陰本線の宇田郷の駅前には日本海があるだけ。
海と川のちがい。
ちがいはあっても感じるものは似ている。
同じ日本の風景だから。
海に近い宇田郷駅と川に近い打井川の駅。


川沿いの駅_d0159062_17072266.jpg


旅をしていても自分の地域と重なる。
なんとなく原点に辿りつく。
原風景の意味。







by hama-no-koya | 2015-06-22 04:50 | Comments(0)


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