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浜の小屋

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2015年 11月 24日

うつくしいえきまえ




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山陰本線の宇田郷駅。
海があるだけでなにもない駅前。
道路を海側に渡るために横断歩道がある。
何気ない海辺の道。

何は無くても意味はある。
ロンドンには有名な横断歩道があるが、
ここは無名の横断歩道。
絵にならないが写真を撮りたい気持ちになる。
できたら仲間4人でポーズをつけて。
はじまりは誰も無名。




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青い屋根瓦の誰もいない海辺の駅舎。
駅名の看板もない。
駅舎と郵便ポストと公衆電話がある。
三公社五現業は過去。
かたちはちがうが田舎と街をつなぐ大切なもの。
採算でなく必要だからそこにある。
リストラ本来の意味。



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大波で道路の護岸が崩れた。
道路に波が上がるので異様な鉄の壁ができた。
応急な措置と思うが海が見えない。
波のかたまりで人馬が直撃されるよりましなこと。
景観よりも大切な日々の暮らし。
住めば感じるもの。
海の波だけでなく時代や人にも波がある。



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駅の線路をまたぐ錆びついた跨線橋。
日頃の利用者が少ないから。
古くても使えるもの。
海辺に駅があるだけでもありがたい。
田舎駅の風情。
潮風と過疎に耐える橋。
見逃しの通過点。



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海に沈む夕陽。
裏腹でかけがえのない駅前の夕暮れ。
さみしいけれど美しい。







by hama-no-koya | 2015-11-24 05:03 | Comments(0)


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