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浜の小屋

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2016年 01月 17日

冬の漁村




冬の漁村_d0159062_22515712.jpg


歩く人がいない冬の漁村。
晴れていても海からの北西風が冷たい。
自分が暮らす漁村を誰かに紹介するときには良いとこ撮りをする。
何でもない漁村を意図も無く写してみた。
住民の日頃目線でその時を。
客観的でもなく漠然とした田舎暮らしの動機から。
なんの変哲もないもの。
誰もが簡単に写真が写せる中で、
秋田駅にあった「あきたびじょん」の写真を思い出した。
古い写真だが時代を超えて人々に語りかける。
作者は写真家であり達人でもある。
秋田駅に降りたつ人を見送り迎える一枚のポスター。
「あきたびじょん」のコピーもいい。

そうだね「どこまでもニッポンでいよう!」
寒中で温かさを感じるが同時に指先の冷たさも感じる写真。
夜行バスで着いた早朝の秋田駅は寒かった。



冬の漁村_d0159062_22575017.jpg


夏場は色とりどりの花が咲く浜の空き地。
冬場は単なる荒れ地。
冬の漁村に咲く花はない。
じっとして何もしないで春を待つひなびた漁村。



冬の漁村_d0159062_22575027.jpg


がらんとした浜辺の物干し場。
春になるとワカメを干し、日常で洗濯物や魚のひものを干す浜辺。
天気の変わリやすい冬場に干すものはない。
寒くて日光浴をする年寄りもいない。



冬の漁村_d0159062_22575032.jpg


ツタのからまる漁具倉庫も冬場は緑の葉がない。
海辺の花壇には花が無い。
殺風景だがどこかに人の暮らしを感じる。
かくれんぼのような冬の空間。
いつもと変わらない港。
季節は厳しいけれど平穏な冬の晴れ間。
生まれた漁村で今も暮らす。



冬の漁村_d0159062_22574901.jpg



真冬でも穏やかな冬陽があふれる日もある。
漁師は海に出て漁をする。
漁師にとって曜日はあまり関係ない冬の仕事日。
年中働かなければ暮らせないから。
今朝も四時に起きる。


漁村に人がいないのは誰のせいでもない。
冬と向かいあう村人。
宮本常一のイザベラ・バード「日本奥地紀行」が読みたくなる。
ゆるやかな重なる想い。

そんな中、町では「阿武町版総合戦略」が動き出した。
どんなストーリーか早く読みたい。







by hama-no-koya | 2016-01-17 03:58 | Comments(0)


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