1 2015年 01月 29日
![]() 息子に残したものは古い家と小船と一台の自転車。 小船はさんざん使って廃棄処分した。 家と自転車は今も現役で残る。 他には、稲作をしていたので農機具の一式があった。 トラクターを残してみんな廃品回収に出した。 稲作の思い出、道具は鉄くず。 海辺の棚田は変わり果て今は草薮と化す。 それも映る暮らしの自然。 以前は、漁師をやりながら田圃を作っていた。 家は二足の草鞋を履いて働いた。 その頃は職業欄に半農半漁と苦肉で書いた。 忙しいだけで儲からない家業。 過ぎた青空だけが残る。 親父が残した白い自転車は今も現役。 旅人が気軽に使うから。 すり減ったタイヤはこれまで何回も交換した。 海辺にマッチする白い自転車。 なんでもない暮らしの道は漁村につながる。 海風と陽があたる午後の帰り道。 気ままにこぐペタル。 自転車は昔から人の力で動く身近な乗り物。 田舎も街もない用途。 人力の輪が世界中で転がる。 田舎の海辺道。 未来へこぎだす親父の残した自転車。 たまにパンクする。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-29 05:09
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2015年 01月 26日
昔は小店が二軒あった。今は赤い自販機が一台あるだけ。 採算とは関係なく?村人には必要な機械。 村人の喉を潤す赤い自売機。 機械にいらっしゃいの言葉は無い。 お金を入れると、 ガチャ~ン・ゴトゴトといつもの音を出す機械。 取り出し口に温かい缶が落ちる。 寒空に安心する村人。 聞きなれたなじみの音がする赤い大きな箱。 漁村の暮らしと自動販売機。 田舎が好きな人がいる。 何かと不便だが住み慣れたいつもの場所だから。 田舎で暮らせば苦労もあるが面白い。 一昔前のジュース瓶が今も大切に保管されている。 瓶の行き場所が無いから? 意味不明。 飲み物の容器が、ガラスからペットや金属に変わった。 軽くて丈夫だから。 人の代わりを機械がするハイテクな時代。 孤島でもないがガラ系の漁村。 田舎にも流行はある。 置いて行かれたさみしさが漂う。 田舎のかたすみ。 ![]() 空き家が増えて田舎が徐々にさみしくなる。 その中で幸せに暮らす人がいる。 自分の居場所で・・・。 田舎で暮らしてみたい家族がいる。 漁師仲間が二人増えた。 捨てたものがあれば拾うものもがある。 田舎で暮らす意味。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-26 05:18
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2015年 01月 22日
梼原は四国の山の中にある。 竜馬脱藩道の目的で旅をしたときに遭遇した町。 田舎町の再生可能エネルギーに驚く。 とにかく不思議な田舎町。 ![]() 近頃は木材を使った大型の建物が多くなった。 阿武町は昨年「道の駅」を思い切って大胆にも建て替えた。 新しい建屋は木造で、広くて横に長い。 全体の基本構想は地元の施主と設計事務所だろう? 直売所には新鮮な野菜や魚が並ぶ。 人が集まる元祖道の駅。 梼原にある「まちの駅」は同じ木造だが広くない。 建物の外見は賛否がありそうだが? 中へ入ると吹き抜け空間が広がり、直売所と宿泊施設が収まる。 コンパクトでどこに何があるか一目で分かる。 店員も客も使い勝手が良さそうで、おさまりの良い設計。 屋内の建屋を支える柱が構造的に面白い。 昔の家には大黒柱が存在する。ユスハラには枝付の幹柱がある。 建物だけでない、売り場全体がコンシェルジュのようだ。 メンテナンスから接客まで利用者目線の設計。 古くて新しい田舎町のシンボル。 町と建築家の作品。 ![]() 梼原の町役場を訪ねたのは12月の31日だった。 休日窓口の職員が突然現れた見知らずの旅人を心よく迎え入れる。 役場のエントランスホールにグランドピアノある町。 偶然に誰かがショパンを弾いていた。 コンサートホールのようなピアノの響きだった。 金融機関の窓口も二つある。 外は雪が降って寒い、建物の中は微妙に温かい。 床に暖房が仕組まれているから。 再生可能エネルギーの町話を聞いた。 太陽光だけでなく風力や水力まで活用した町の発電力。 夜道に自前電力の灯りがともる町かど。 四国の山奥とはとても思えない。 旅の目的には色々ある。 名所旧跡めぐりから体験まで多様化した現代。 幕末から維新に海外へ渡航した役人たちが、観光の原点らしい? 地方の創生と観光の意味が重なるが・・・ 単なる視察やツーリズム。 思いがけない場所で、 思いがけないものに出くわすことがある。 だから旅は楽しい。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-22 05:03
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2015年 01月 20日
![]() 若いころ都会にあこがれて街に出た。 田舎が嫌でもなかった・・・ 十数年間都会で面白く暮らして田舎に戻った。 都会が嫌でもなかった・・・ 昨年の暮れに東京に上った。 都会の夜は田舎者の想像をはるかに超えていた。 赤坂のスケート広場や、街のそこらに青い光が輝いていた。 アミューズメントの施設でもないのに。 そこらの街中が美的で楽しい。 昔は目黒といえばサンマを連想した。 田舎ではスイカといえば畑の作物。 田舎者は人の多さと都会の空間に嬉しく戸惑う・・・。 人の感性は興味や珍しさをこえる。 雑踏の通路や人の流れまで様になっている都会。 歩く姿に旋律まで感じる。 五線紙に書かれた音符のようにリズミカルに歩く街人。 演奏でも演技でもない日常の茶飯事が。 渋谷の駅中は大きな舞台だった。 ![]() 都会の中にも地域づくりがあるとおもった。 場所に個性や色調がある。 都会は芸術やセンスが街にあふれる。 田舎にはないものが・・・ 渋谷駅にある壁画「明日の神話」はなぜあの場所にある? 行きかう多くの人が作品を鑑賞できる。 あの作品にはものづくりの膨大なドラマがある。 それを知らずに通過する・・・。 ![]() 谷中は東京でも田舎だと思える場所。 古い建物が残り、人通りに地域や暮らしを感じるから。 町内にある日常の谷中銀座。 昔は、どこの市町にもあったにぎやかな商店街。 今は、その存続が難しい。 過疎の田舎町にも新しい施設が出来上がる。 住民の暮らしと町の活性化のために。 施主や企画者や地域住民が勉強をしなければならない地方の創生。 地産地消や補助金にたよる地域づくり。 公共の建物は町のランドマークであり看板である。 建物は今を活き次の世代に残る。 田沢湖の駅舎の設計はプリツカーの建築家だった。 直島の「海の駅」もそうだった。 梼原の役場庁舎は木材を多用した有名な建築家の作品だった。 田舎町にも素晴らしい建築物はある。 旅をして記憶に残ったまち。 建物や人は、良くも悪くも地域の印象に変わる。 目黒川も渋谷駅も谷中も地域づくり。 ちがうのは手法と思う。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-20 05:11
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2015年 01月 16日
![]() 尾無の集落から旧国道を北へ30分歩く。 曲がりくねった狭い車道。 道端に一畑薬師出張所を案内する石柱がある。 そこから山道をしばらく歩くと砂利浜と青い海が開ける。 きれいな海辺だが・・・ 地元では秘境の浜辺としてあまり近寄らない。 浜辺に行く意味がないから。 浜辺に降りると見渡す限り人が造った構造物が無い。 打ち寄せる波と浜の小石が奏でる海辺。 その景観は殺風景でさみしい。 浜辺はきれいだが漂着したゴミがやたらと多い。 だれも掃除をしないから。 生活ゴミから漁具まで色々あるが、海外からのゴミもある。 浜歩きを休める長いベンチ風の流木もある。 意味不明の大きな物体もある。 どれも作品とは言い難いが見方によればおもしろい。 漁具やペットボトルは見慣れたゴミ。 波で磨かれた変わった流木。 自然や人類が使い残した価値のないの物ばかり。 それでも一見の価値がある。 田舎には誰にも相手にされない風景がある。 そっと楽しみたい無印の場所だが、 独りでは寂しすぎる。 浜辺に漂着した謎の物体。 未確認飛行物体にも、巨大な鉛筆にも見える。 もしかして危険物? こいつは、一昔前なら確実にトマソンである。 大人の思いが無心にはせる。 名振の浜辺は無料の資料館。 砂利浜のプロムナードを意味もなく無駄足で歩く。 こんなところに日常の穴場? ここは、ギャラリーの原点を意味する場所。 無類の光景が静かに眠る。 時代に埋もれたローカル遺産。 そのままでもいい。 開発すればその意味が無くなるから。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-16 05:05
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2015年 01月 12日
萩市に囲まれて阿武町がある。 平成の大合併で近隣の町村は萩市と合併したが、 阿武町は単独町制を選択したから。 住民はその合併に賛成でも反対でもない流れに任せる。 賛否の比率は50:50の並行模様だった。 役場も議会も住民も選択を迷う。 当時の町長が締め切り前、「阿武町を残す!」と言い切った。 あれから順風の数年が過ぎた。 阿武町で暮らしていても萩の存在は大きい。 買い物や飲み会を萩でするから。 阿武町に住んでも隣の萩は暮らしの生活圏。 なのに市町の境目は存在する。 ![]() 萩で一番好きな明倫小学校の建物。 古き時代の保存か、取り壊しで校舎が問題になる。 基本は和なのに少し洋風がいい。 感じる文化遺産。 阿武町の廃校した小学校の校舎は老人福祉施設になった。 その分校は集落の公民館になった。 大きな箱ものや文化財の維持やリノベーションは難しい。 通常のメンテナンスや解体費用など。 ガラスや壁板一枚一枚なら解体しても思い出は残せるだろう。 萩はそこらに昔が多く現物で残っている。 子供が多かった時代が過ぎた。 その多かった子供たちが今は老人で暮らす地方。 思い出として大きな建物が今も残る。 夢のある建物と建築家。 ![]() 四棟の大きな校舎が三本の屋根通路でつながる。 水練池があり有備館ある。 その昔は毛利の藩校で武芸や練兵の場だったから。 今の校舎は昭和の初期に建てられた。 漆喰や下見板張りの壁、屋根瓦・・・どれにも味がある。 子供たちが使い残した建物だから。 ![]() 武家の屋敷や古い小学校の建物が今も残る萩市。 過去の歴史が今と重なる。 商店街もあるが人通りは少ない。 東京から新幹線とバスを乗り継いて約7時間かかる萩。 昔は遠くても殿様がいて城下が栄えた。 歴史は変わらないが良くも悪くも未来は変わる。 やがて地方の創生が始まるだろう。 市町が生き残るために。 ![]() 商店街から量販店へ 一昔前の武家屋敷や旧家が町並みとして今も残るが、 世界の萩にも時代のながれはある。 阿武町で暮らしていても買い物は萩市でする。 萩は大切な隣家であり共同体。 阿武町らしさとは、それは合併しなかったこと。 いい時代に生まれ、いい町で暮らす実感。 山口県阿武町で年賀状が届く。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-12 05:11
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2015年 01月 06日
![]() 予土線土佐大正駅 新幹線の走らない地方の田舎町に新幹線を走らせる。 難問で絶対に無理である。 本気で考えれば無理難題もかたちとなる。 四国の山間を走る0系の新幹線車両? 一見笑らえるが、近寄れば真面目で楽しい鉄道車両。 乗客は過疎の町で暮らす人、そこを訪れる人。 沈下橋と0系新幹線の二枚の看板。 四万十川流域の町。 面白い四万十のローカル線。 JRが思いついたのか? 地域住民が思いついたのか? いずれにしても素晴らしい。 遊び心とシリアスが合体した過疎地の町おこし。 四万十の川と山が育む企画。 なにより夢のある「田舎らしい基本構想」がいい。 アヒルの子は白鳥にはなれない物語。 アヒルにも良さはある。 山口県北部地方。西日本海沿いに伸びる山陰本線。 走る列車は各地で使い古した色々な車両。 利用者は沿線で暮らす少ない住民。 言わずと知れた過疎。 山陰本線の宇田郷駅と須佐駅の間に立派な鉄道橋がある。 今年81歳になる美しいコンクリートの作品。 日本海に沈む夕日が車窓から見える・・・ 橋を渡る列車のスピードを落としてもっと景色を楽しみたい。 それとなく車内アナウンスもほしい。 列車は交通の手段かも知れないが楽しい乗り物でもある。 使いまわしの中古の車両にも愛着や味がある。 使えばその土地に馴染むから。 四万十町の線路端も田舎だったが、阿武町の線路端も田舎。 予土線打井川の駅は四万十川の縁にあった。 山陰線宇田郷駅は日本海の縁にある。 海沿いの田舎町を走る列車。 寄せ集めたような、赤車両と黄色車両の二両編成。 役目が終われば鉄くずになる。 人が乗る箱が・・・ 現実と希望のはざまで暮らす。 美しい沿線の村。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-06 05:37
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2015年 01月 02日
漁村にある小屋を旅人が訪ねてくるから。 田舎に居ながらにして旅をする。 「絵のない絵本」のように。 ![]() ![]() それでもたまに旅に出る。 直島のカボチャで始まって、秋田のカボチャで終わった昨年。 六本木のヒルズにもカボチャが置いてあった。 旅の印象がカボチャの作品。 そこらに展示されたカボチャが頭から離れない。 単純な発想で一方的な恋心・・・。 不思議な旅の出会い。 ![]() 海辺の田舎町にもカボチャがほしい。 無理とは分かっていても。 町のイメージや、らしさって一体なんだろう・・・。 田舎町に南瓜が必要。 いつか、鹿児島の霧島と長野の松本へも行きたい。 そこにも南瓜や水玉があるから。 末端にいて先端をみる。 ほのかな希望。 第四コーナーを回った田舎町と漁師、 想いは今年もかわらない。 ▲
by hama-no-koya
| 2015-01-02 07:11
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